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スリッパークラッチ バイクの構造

スリッパークラッチとは現在徐々に増えつつあるクラッチの機構で、強いエンジンブレーキを緩和する機能である。
「スリッパークラッチ」と呼ばれる前はよく「バックトルクリミッター」と呼ばれ、こちらのほうが馴染みのあるライダーも多いだろう。

スリッパークラッチは、高回転でのシフトダウンなど、急激なエンジンブレーキ(バックトルク)がかかると、自動的にクラッチを滑らせてエンジンブレーキを弱くする。これによりエンジンブレーキによる急激な姿勢変化や、リヤタイヤのホッピングを防ぐ事ができる。
シフトダウンに神経を使わなくても車体が安定する様になるので、コーナーリングの入口等でライダーに有利に働くと言うパーツだ。

もちろん加速時には通常のクラッチと同様の動作をするため、強いトルクがかかったとしてもクラッチが滑る事は無い。ひとつデメリットとして考えられそうなのは、構造が普通のクラッチより複雑化するため、耐久性やメンテナンスの頻度などの面だろうか。

とはいえ近年のスーパースポーツカテゴリの進化に伴い、純正でスリッパークラッチを搭載しているバイクも多くなった。ヤマハYZF-R1、R6シリーズや、スポーツ以外でも2008以降のハーレーVRSCシリーズにスリッパークラッチが搭載されている。メーカーお墨付きの機構と考えれば耐久性の面等でも安心して使えるパーツだと思われる。

ちなみに純正で普通のクラッチでも社外パーツ(STM社製等)で販売されているスリッパークラッチを装着する事もでき、後付けでスリッパークラッチ機構を手に入れることもできる。クラッチ操作に不安が残るライダーや、サーキット走行に活かしたいと考えるライダーにはいい選択の一つだと思う。ただし、それなりに高価なパーツなのでカンタンに取り付け…とはいかないと思うが…

ちなみにMotoGP世界選手権のバイクに搭載されるスリッパークラッチは電子制御でエンジン回転数をコントロールするなど、さらに高機能らしい(もちろん構造は機密事項なので公表されていないが)。いずれスーパースポーツカテゴリがさらに進化すると、より高機能なスリッパークラッチが現れるに違いない。