EICMAミラノショーではプレスデーに各ブースでプレスカンファレンスが行われるほか、プレスデー前日にはミラノ市街で個別の発表会が行われることもあります。その雰囲気はさながらファッションショーのよう。今回はヤマハとドゥカティがそれぞれ発表会を行いましたが、そのうち、地元イタリアのメーカーDUCATIのワールドプレミアとニューモデル・スクランブラーのブランドコンセプト発表イベントに行ってまいりましたので写真でレポートいたします。

この記事をシェアする!

ドゥカティ2015ワールドプレミアには世界GPライダーも登場

ドゥカティ2015ワールドプレミアはミラノ中心部にあるホール、エルフォ・プッチーニ・テアトロ Elfo Puccini Teatroで開催されました。お膝元イタリアでのワールドプレミアとあって、ヨーロッパ中のメディアが集まり、その数500人ほども。

こうした特別な発表会ではたいてい、事前発表がなされていないサプライズが用意されているものですが、今回のカンファレンスもまたあっと驚くサプライズが待っていました。まずは、モトGPライダーのアンドレア・ドビッツィオーゾ選手とイアン・ノーネ選手が登壇。地元ライダーの登場とあって、会場は多いに盛り上がりました。ホールは映画館も兼ねていて、舞台上いっぱいに広がった大きなスクリーンで最近のドゥカティの話題をプレゼンターが紹介していきます。
  そして、いよいよニューモデルのローンチ。
それぞれ、プロモーションムービーとともにイメージに沿ったダンスから始まり、やがて舞台の左右の袖の扉が開くと、そこからニューモデルが走って登場、という流れです。詳しいマシンのディティール写真はこのあとの速報でしっかり紹介していきますので、まずは世界初お目見えの興奮をワールドプレミアの雰囲気とともに味わってください。

エルフォ・プッチーニ・テアトロ ショッピングストリートの一角にあるエルフォ・プッチーニ・テアトロで開催されたドゥカティワールドプレミア。入り口からしてすでに大がかりにDUCATIデザインにラッピングされていました。
アンドレア・ドビッツィオーゾ選手とイアン・ノーネ選手 アンドレア・ドビッツィオーゾ選手とイアン・ノーネ選手の二人。壇上では英語で挨拶をしていました。
ワールドプレミア 今回のワールドプレミアは全世界に向けてインターネットで生中継されました。
累計生産台数100万台越え DUCATIはスポーツバイクに特化したメーカーですが、累計生産台数100万台越えたとのこと。
ドカティスティだけで6万5000人も集まったとのこと。 毎年開催されているワールドドゥカティウィーク。昨年のWDW2014はなんとドカティスタ、ドカティスティだけで6万5000人も集まったとのこと。「単一メーカーのイベントでこれだけ集まるのはドゥカティ以外にあるでしょうか?」
スクランブラーのイメージスケッチ スクランブラーのイメージスケッチ。実はこのプロジェクト、2007年くらいから始まっていたのだそうです。ただ、今回発売にあたってはこの1年以内に一気に開発が進み、結局、統一されたコンセプトの中にもたくさんの派生形を提案していくことになったそうです。
ダンサーの登場 「西海岸」「FUN」「'70年代ポップカルチャー」イメージのスクランプラー。まずはダンサーの登場です。
スクランプラー 左右の扉から出てきたのは、2台のスクランプラー。乗ってきたのはマシンの開発者たち。スクランブラーイメージのウエアで揃えていて、サラリーマン・エンジニアの影は微塵もありません。スクランブラーのプロジェクトチームのメンバーはとても若く、20代、30代の方ばかりとか。
スクランブラー さまざまな派生形を可能にするスクランブラー。今回は4モデルが発表されましたが、イメージスケッチは無限に描かれ、スクランブラーのロゴでさえ様々なデザインが提案されたということです。
異なるロゴデザイン 普通、一つのモデルなら一つのロゴデザインに統一されるものですが、今回のスクランブラーは、それぞれのモデルに合わせた異なるロゴデザインを採用しているところもユニークな試みです。それでいて、スクランブラーの世界観からは外れないところも、さすがはブランディングに長けたDUCATIといったところ。
サプライズで登場 続きまして、サプライズで登場したのがこのモデルですが、このプレゼンスケッチからはまだ何のモデルの紹介かはわかりません。現在提供し得る最高の素材を「見せる」。なんだかワクワクしてきました。
ドライカーボン 「高級な素材を使うだけでなく、高い技術でそれをこのモデルに注ぎ込みます」ということで、ドライカーボンのマテリアルが見えてきました。
ディアベル・タイタニウム 「とにかく軽い」をフィーチャーしたダンスからアンベールされたのは、まさかのディアベル。それもタイタニウム(チタン)と名付けられたディアベルは、世界限定500台の発売とのこと。
ディアベル・タイタニウム そのうち、何パーセントかが日本に入ってくるわけですが、他のモデルに比べてディアベル・タイタニウムは日本へのシェアを高くするとのこと。
ディアベル・タイタニウム 価格は6万5000ユーロ(1ユーロ140円で計算すると日本円で910万円ほど)。このスーパーバイクを街で見かける日も近いかもしれません。
新型のパニガーレ 続いて登場したのは新型のパニガーレ。両サイドのお二人はもちろん、モデルさんではなく開発者たちです。ボアアップで排気量が1285ccにアップしたほか、事細かに改良が加えられていますが、「進化に満足することはない」とのこと。
アウディの四輪の技術を取り入れている DUCATI TESTASTRETTA DVTエンジンのカムシャフトに取り付けられているバリアブル・タイミングユニットは、提携しているアウディの四輪の技術を取り入れているとのこと。DUTACIは現在、フォルクスワーゲングループの傘下ですが、単に資本的傘下というだけで なく、こうした技術的な提携も行われているそうです。
新型MULTISTRADA 続いて登場したのが新型MULTISTRADA。現在、バイクのムーブメントと言えば“アドベンチャー”系が盛り上がっているわけですが、ハイパフォーマンスなDUCATI Lツインエンジン積んだムルチストラーダは今回、よりユーザー指向で乗りやすさを追求したモデルチェンジとなりました。
新型ムルチストラーダ 新型ムルチストラーダは、一番使う速度域の時速50キロ時のトルクを前モデルのマイナス78%まで出力ダウン。パワーを落としました、ということをメーカーがこうして発表することは異例ですが、それだけユーザー指向を目指したと言えるでしょう。
写真を撮りまくるメディア 最後にニューモデルと開発者が勢ぞろいしました。写真を撮りまくるメディアの方々の熱気が伝わるでしょうか。
スクランブラーマラソン スクランブラーのブランドイメージをお披露目するスクランブラーマラソンは、ミラノの中心部から少し離れた住宅街にひっそりとたたずむWP Showroomというギャラリーで行われました。スクランブラー風味の音楽、食事、アパレルなどたっぷり楽しめるパーティとなりました。
スクランブラーの開発者 バイク屋さんのご主人が挨拶しているのではありません。れっきとしたスクランブラーの開発者さんです。このコスチュームもまた、スクランブラーというブランディングの一つなのです。
スクランブラーFULL THROTTLE スクランブラーFULL THROTTLE。このまま、筑波サーキットあたりでレースしてみたい感じですよね。
スクランブラーICON スクランブラーICON。カラーリングは1962年のドゥカティの赤と黄色を用意。
スクランブラーURBAN ENDURO スクランブラーURBAN ENDURO。それぞれのモデルも細かなこだわりが実現されていて...
ヘッドライトレンズ たとえばヘッドライトレンズの中には“隠れミッキー”ならぬ“隠れDUCATIマーク”が。
タンクキャップ また、タンクキャップにも何やらCOOLなひと言が刻まれています。
女性DJが回していました 会場に流れていたFUNKな音楽は、このキレイな女性DJが回していました。そんな雰囲気すらもスクランブラーの世界観を現わしています。
スクランブラーのアパレル スクランブラーのアパレルもすでにこんなにたくさん準備されていました。スクランブラーは、単にDUCATIの一車種ということではなく、スクランブラーという独立したブランドして展開していくとのこと。例えば、BMWグループにおけるミニとか、ピアッジオにおけるベスパのような感じです。
なぜか理容師さんが 会場にはなぜか理容師さんが。こんな雰囲気もまたスクランブラー。EICMAミラノショーの会場でも、このコンテンツを展開するとのことでした。
スクランブラービール スクランブラースパゲッティにスクランブラービールも振る舞われました。

Photo&Text by KOBAYASHI, Yuki 小林ゆき

小林ゆき

  横浜育ちのバイクブーム世代。バイク雑誌の編集者を経て、現在フリーランスのライダー&ライター。バイクを社会や文化の側面で語ることを得意としている。普段は総合走行距離22万㎞に迫る愛車GPz900Rなどでの街乗り&ツーリング派だが、自らレースに参戦したり鈴鹿8耐監督を経験するなど、ロードレースもたしなむ。ライフワークとしてマン島TTレースに1996年から通い続け、モータースポーツ文化について研究中。最近は二輪車安全運転指導員としても活動を始めた。海外の国際モーターサイクルショーには1996年のケルンショーを皮切りに、パリサロン、INTERMOT、EICMAミラノショー、上海二輪車ショー、シンガポールバイクショーなど各地で取材をしている。愛車はGPz900R、ZX-9R、スカラベオ250ie、TZR125、KSR110、リード100、ヴァナゴンGL。