BBB MAGAZINE

  • 藤原かんいち電動バイク世界一周 夢大陸オーストラリア編

    2008.11.24 / Vol.38

    「再びウェインロックリバー」

CREDIT

    • ライター
    • 執筆

    藤原かんいち

    • 撮影

    藤原かんいち

    • バイク

    モトラ

VOL.38 「再びウェインロックリバー」[夢大陸オーストラリア - 番外編 -]

4日ほど滞在した後、南下の旅をスタートさせた。
そして再び問題のウェインロックリバー。車にバイクを載せて渡り、後悔した川だ。リベンジの意味を込めて今回は何としても自力でこの川を渡りたい。

ケープヨーク到達
ケープヨーク到達を果たした4人衆

川に入り再び念入りにルートを探る。水深は5~60cm、モトラではエアクリーナーとマフラーが水没、やはり自走は不可能だ。
やはり川にある岩の上にバイクを乗せて移動させるしかなさそうだ。ここまで来たら失敗しても悔いはない。
まずは軽くするために荷物を全部降ろす。そしてギアをローにして川に突っ込む。クランクケースが川に半分浸かったところでバイクを降り、手でタイヤを持ち上げて岩の上にバイクを乗せる。
それから岩をひとつひとつ順番に、手でバイクを移動させて行く。タイヤが落ちたら体でバイクを支え、力でタイヤを岩に乗せる。
今度はエンジンが岩の間に挟まった。今度はエンストだ。バランスを崩し何度もバイクを水没させそうになったが、その都度タイヤを掴み必死で持ち上げた。
そんなことを何度か繰り返し、どうにかこうにか対岸にたどり着くことができた。もう身も心もヘトヘトで、喜んで飛び回る気力も体力もない。しかし心の中は、自分の力だけで川を渡ったという満足感で一杯だった。「ゼイゼイ...やったぞぉ...」
クックタウン。東海岸の小さな町で、クックが上陸したことからこの名が付いた。ケープヨークから真っ直ぐケアンズに向かえば通らない町だが、なぜ来たのか? 実はクックタウンから南170kmのモスマンという町の間に、あのケープヨークへの道を凝縮したような、強烈な道が存在しているという噂を耳にしたからだ。

僕はその場に唖然と立ち尽くした。

それを知って僕が燃えないわけがない。そのルートを原付で走ってやろうじゃないかと思い、遙々やって来たのである。
しかしまあ、ケープヨーク行で散々苦労したというのに、悪路を求めてこんなところにやって来るなんて、ホントに懲りない男だ。
クックタウンを出て30kmほど走ると、日本の田舎のような緑豊かな農業地帯が現れる。そこを抜けると道は突如、急勾配の下り坂が始まった。その角度たるや半端じゃない。45°はあるんじゃないかというくらい急なのだ。こんな道見たことない。ドラムブレーキが焼き切れないことを祈りながら、ゆっくりと下って行く。
下りきったところにロードハウスがポツンと建っていた。立ち寄り、給油のついでにモスマンまでの道路状況を尋ねると、途中に大きい川が2本あるが1本はフェリーが通っている。そして凄い急斜面の道が連続しているという情報を得ることができた。なるほど難関はやはり川と坂道か...。
しばらく走り大きなカーブを曲がると、目の前にとんでもないものが現れた...
「ドヘェ~! 何だぁ、これは!?」
僕はその場に唖然と立ち尽くした。

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