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BBB The History 時代を彩ったバイクたち スズキ アクロス(GJ75A)

スポーツモデルにメットインという画期的な組み合わせで登場した「アクロス(GJ75A)」

今やスクーターでは当たり前の装備となった「メットイン」。小さな車体の50ccスクーターでは、シート下は小物入れ程度のスペースと燃料タンクの給油口があり、ヘルメットはヘルメットフックに掛けるのが一般的だった。1980年台後半になると、各社ともにメットインスペースを確保したモデルを投入し、普段の「足」としての便利さに加え、荷物やヘルメットも収納できる便利さも兼ね備えていくようになった。そんな中、250ccクラス、しかもロードスポーツモデルにメットインスペースを備えて登場したのがスズキ・アクロス(GJ75A)だ。

東京モーターショーでは「X913」として参考出展されたアクロス。通常ならば燃料タンクである部分を25リットルのトランクスペースとすることで、ヘルメットの収納を可能とした。このトランクはエンジンキーを抜くことなく開閉でき、例えば、高速道路の料金所で通行券を出し入れする際などに便利だ。燃料タンクはシート下に設置され、給油はテールカウルのカバーを開けて行う。後に登場するホンダ・NS-1(AC12)も同様のシステムを採用し、50ccクラスのロードスポーツモデルで人気を博したのは記憶に新しい。

フルカバードのカウルに包まれ、一見するとツアラーモデルだが、その中身はGSX-R250(GJ72A)をベースとしたもので45psを発生。SPESなどの装備で低中速の瞬発力も向上しているため、ストリートで扱いやすいものとなっている。足回りもGSX-R250から変更を受けているが、スポーツ性を損なうものではない。いわば、GSX-R250をストリート向けにし、実用性を向上させたモデルと言ってもいいだろう。その後、2代目、3代目と続くことはなかったが、スポーツモデルにメットインという組み合わせで登場したアクロスは実に画期的なバイクだったのだ。

主要諸元(1990年発売モデル)

型式 GJ75A エンジン 水冷4ストDOHC4気筒
全長(mm) 2020 排気量(cc) 248
全幅(mm) 695 最高出力 45ps/14500rpm
全高(mm) 1120 最高トルク 2.6kg-m/10500rpm
シート高(mm) 730 変速機 6速
乾燥重量(kg) 159 始動方式 セル
燃料タンク容量(L) 12 ブレーキ形式(前/後) ディスク / ディスク
タイヤサイズ(前/後) 前:110/70-17 後:140/70-17

The History of SUZUKI ACROSS(GJ75A) 〜アクロス(GJ75A)の歴史〜

スズキ GSX-R250(GJ72A)

GSX-R250(GJ72A) 1987年

GF250Sよりレーシーになって登場。水冷4サイクル4バルブエンジンは、超ショートストロークで高回転型。シリンダーヘッドに2つのドームを設けたニューTSCCを採用した。スチール製の角型ダブルクレードルフレームにアルミスイングアーム、耐久風のデュアルライトを埋め込んだカウルなど、「R」の名を象徴する装備満載。1989年にはフレームや足回りを変更しモデルチェンジ。GSX-R250Rとなり、SP仕様もラインナップ。また、これをベースとしたネイキッドモデルのコブラも登場。1990年のバンディット250やアクロスにも同系エンジンが継承されていく。

スズキ アクロス(GJ75A)

アクロス(GJ75A) 1990年

通常のタンク部分に、XLサイズのフルフェイスヘルメットも収納できる25リットルのメットインスペースを装備。キーを抜かずに開閉でき、照明も付くなど便利な作りとなっている。燃料タンクはシート下に置かれ、テールカウルのフタを開けて給油する。GSX-R250やバンディット250と同系統のエンジンをストリート向きに改良し、730mmのシート高と自由度があるポジション、フルカバードのカウルのおかげで長距離ライディングでも疲れにくく、使いやすいモデルとなっている。

ホンダ NS-1(AC12)

NS-1(AC12) 1991年

メーカーも排気量も違うが、タンク部分をメットインスペースとしたところがアクロスと共通。フルサイズ50cc初のメットインスポーツバイクとして登場。当時のエントリーライダー好みにマッチさせたレーサーレプリカ風のスタイルで、メットインスペースはタンク部分、ガソリンタンクはシート下で、給油口はテールカウル内に収まった。エンジンはNS50F(AC08)系の水冷2スト単気筒エンジンを搭載。後のマイナーチェンジでデュアルライトとなり、1990年代後半までラインナップ。

※車名または写真は詳細ページにリンクしています。
※このページはスズキ(株)とモーターマガジン社のご協力を頂き製作しています。

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