HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~

スズキ RE-5(1974年発売モデル)の基本情報

国産市販車で唯一ロータリーエンジンを搭載した「RE-5」

1973年の東京モーターショーでデビューし、国内2輪メーカーで市販化された唯一のロータリーエンジン( - WANKEL ENGINE - ヴァンケル・エンジン)搭載モデルがスズキのRE-5だ。

このロータリーエンジンはシングルローターながら左右2本出しのエキパイ。冷却フィンを設けた排気マニホールドから導かれるエキパイは、前方に冷却風の取り入れ口を設けた独特のもので、ラム圧を利用した掃気効果も狙った。エキパイ自体は2重構造で遮熱を図る。冷却方式は、ローター内のオイル噴射とハウジングを水冷とした2系統の水油冷方式。目を見張るほどの巨大なラジエターとファンを装備し、この冷却駆動系等で小型なはずのロータリーエンジンが巨大に見える。こうした排気・冷却面から、スズキが熱対策に苦心した跡が伺える。吸気側は、全域をカバーするために低速用と高速用の2ポートという多孔式のペリフェラル・ポートを採用し、低回転時にはバタフライバルブが閉じプライマリーポートのみの作用、高回転域ではセカンダリーポートが作用する。キャブはプライマリー側に18mm、セカンダリー側に32mmのミクニ製ソレックスタイプを装着した。

鋼管製ダブルクレードルフレームに、この革新的なロータリーエンジンを搭載するRE-5のデザインはジウジアーロ(※)によって手がけられた。この斬新なフォルムは、GSX1100S KATANAと共にモーターサイクルの歴史上でも重要な位置付けを持つ。彼はロータリーのイメージを各所に盛り込み、茶筒型と呼ばれたメーターボックスやテールランプを配した。メーターボックスはライトケースの上に横置きされ、スピードメーターやタコメーターの他、発光ダイオード表示のギアポジションインジケーターと水温計が収納され、インジケーターランプとして、リザーブ警告灯、オイル量警告灯、ローターまわり油圧警告等、各種灯火類ランプが並んだ。このメーターボックスには回転式で開くプラスチックのカバーが付き、メインスイッチをオンにすると開く仕組みになっている。

ハンドルはコンチネンタルタイプと870mm幅のアップタイプの2種類が用意された。ホイールはアルミリムのスポークタイプ、フロントフォークはチュリアーニタイプで、ブレーキはGT750を流用し、ボトムケース前側にシングルキャリパを装着するダブルディスク。リアはツインショックとなる。

当時、その理論の優秀性から将来性を高く評価されていたロータリーエンジンだが、熱問題や素材技術の問題から、実用化には多くの困難があった。ホンダ、ヤマハ、カワサキもプロトタイプ(試作車)を製作したものの、商品化を断念している。さらに、ロータリーエンジンは排気量の換算法に問題があり、国内基準では排気量枠に制限があるため、RE-5は輸出専用車として海外のみで販売された。

※ジウジアーロ・・・・・鬼才と言われた画家でもあるイタリア人デザイナー。RE-5の他、R800Sなども手がける。国産自動車ではいすゞ117クーペも有名。

  • このページはスズキ株式会社とモーターマガジン社のご協力を頂き製作しています

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