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    2015.09.22 / Vol.25

    バイクで走りたい北海道の道・後編

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バイクで走りたい北海道の道・後編

ツーリングシーズンいかがお過ごしですか? それにしても今年の8月は暑かったですね。35度を越える猛暑日が何日も続いて、もう体が溶けちゃうんじゃないかと思いました(笑)ちょっとバイクに乗っただけで全身汗だく。ここまで暑いとヘルメットシールドに当たる風も爽やかさは微塵もなくて、まるでドライヤーの熱風を浴びているようでした。こんな時こそやっぱり涼しい北海道へ行って、雄大な自然に触れておいしいものが食べたいですよね。9月になると夏休みは取りにくいかもしれませんが9月は北海道のベストシーズン。暑さもやわらぎライダーも少なくなるので、のんびりゆったりツーリングを楽しむことができます。場所によっては紅葉が見られるかも? そんなわけで「バイクで走りたい北海道の道」第2弾!!今回は東部を中心に、実際に旅をして「ここはオススメ!」という道を12本セレクトしました!!

01 黄金道路

黄金道路ド
住所:北海道幌泉郡えりも町庶野707−8 [GoogleMap]
アクセス:国道336号の海沿い

名前を聞いただけで「どんな道だろう?」「走ってみたい!」と思う道は全国にあるが、その中のでも特に興味を引く名前といえば「黄金道路」。初めて聞いたときは「黄金」という名前から、どれだけすごい道なのか? 興味津々になったことを覚えている。場所は国道336号、えりも町庶野~広尾町音調津の区間が「黄金道路」と呼ばれているのだが、この間は断崖絶壁の海岸が続くため、道を作るために膨大な建設費がかかった。黄金を敷き詰めるほどの額を投入したことから、このような名前が付いたと言われている。海が荒れると道に波が侵入、悪天候になる度に通行止めになる北海道屈指の難所道路だったが、近年は道路改修工事が進み、トンネル、防護壁などが充実。昔のように道が波をかぶることは少なくなった。トンネルが多くなってしまったが、美しい海岸線は変わらない、北海道屈指のシーサイドロードだ。

02 根室半島周遊道路

根室半島周遊道路
住所:北海道根室市納沙布 [GoogleMap]
アクセス:道道35号

北海道の最東端の岬といえば根室半島の「納沙布岬」。北海道で一番早く日の出が見られるスポットとしても知られ、初日の出の時はたくさんの人で賑わう。岬には北海道最古の「納沙布岬灯台」、北方領土を紹介する「望郷の家」、北方領土返還を祈念して建てられたモニュメント「四島のかけ橋」などがある、人気のツーリングスポット。「望郷の家」には望遠鏡が設置され島の様子を窺うことができる。根室半島の外側をグルッと1周するように延びている道道35号。納沙布岬へ行く人は必ず走るこの道は緩やかなアップダウンを繰り返す、開放的な風景が続く道。豊かで深い森、どこまでも続く緑の草原、まっすぐに延びるアスファルト、限りなく広い空... いつまでも走り続けていたくなる道。北海道らしい世界が堪能できるルートになのでぜひ一度走って欲しい。

03 美幌峠

美幌峠
住所:北海道川上郡弟子屈町屈斜路 [GoogleMap]
アクセス:国道243号

北海道の名道を語る上で外せないのが美幌峠。爽快に走れるワインディング、北海道らしいダイナミックな風景、その両方が同時に堪能できる道はそれほど多くない。美幌峠は道東の内陸部、国道243号にある。美幌と弟子屈の間にある峠で「美幌峠展望台」の標高は525m。国道に隣接して大きな駐車場があり、その一角にある建物は「道の駅ぐるっとパノラマ美幌峠」となっている。トイレタイムはもちろん、食事をしたり、お土産を買ったり、ライダーにとって最適な休憩ポイントになっている。名物は「あげいも」。レストランではズワイガニを使ったラーメンを食べることができる。ここへ来たらぜひ駐車場にバイクを止めて、歩いて丘の上へ登り、最高の絶景を堪能しよう。眼下には屈斜路湖、噴煙を上げる硫黄山、遠くには知床連峰の山々まで眺めることができる。その絶景にノックダウンする。美幌から来た場合はここから先は緩やかなカーブが連続するゴキゲンロードになる、大自然を全身で感じながら走り抜けよう。

04 屈斜路摩周湖畔線

屈斜路摩周湖畔線
住所:北海道川上郡弟子屈町字弟子屈原野 [GoogleMap]
アクセス:道道52号

道東は絶景ロードの宝庫だ。その中でもぜひツーリングで行って欲しいのが屈斜路湖の湖畔と摩周湖の展望台駐車場を結ぶ道道52号(屈斜路摩周湖畔線)。屈斜路湖を横に見ながら走っているだけで気分爽快、さらに噴煙を上げる硫黄山も近くに見ることができる。極上のパラダイスなルートなのだが、さらに摩周湖の展望台と川湯温泉の間にあるワインディングは軽快な走りが楽しめるのでオススメ。遠くに屈斜路湖、雄大な自然を感じながら走れる素晴らしい道なので、ぜひ走って欲しい。ちなみに摩周湖は深い窪地に水が溜まったカルデラ湖で絶壁に囲まれているため、道から直接見ることはできない。摩周湖を見ることができるのは展望台だけで、一般の人は湖へ立ち入ることも禁止されている。まさに神秘の湖なのだ。霧が多いことで知られる摩周湖は晴天の摩周湖を見た人は婚期が遅れる、というウワサがあるので未婚者は要注意(笑)

05 野付国道

野付国道
住所:北海道野付郡別海町尾岱沼港町225 [GoogleMap]
アクセス:根北峠を経由して根室市へ至る国道244号

網走市から斜里、根北峠を経由して根室市へ至る国道244号。根北峠より野付側が別名「野付国道」と呼ばれている。変化に富んだ道でツーリングにピッタリ。その中でもまっすぐな道が斜里岳へ向かって延びている区間は、特別気持ちがいい。道の両側は緑の牧草地帯、その真ん中を定規で引いたような道がまっすぐに延びる。見上げれば青い空と白い雲。人生も旅もシンプルイズベスト。通る車がいないことを見計らいバイクを止め、道のど真ん中に三脚を立て、セルフ撮影。良い子の皆さんは真似しないように(笑)。しかし、そんなことができてしまうほど、素晴らしく見通しが良い直線道路なのだ。中標津周辺は牧草地が多く平原が多い、ぜひ、自分だけのお気に入り道路を見つけよう。それから時間がある人はぜひ開陽台へ行って欲しい。あの満天の星空を眺めたら、きっと人生観が変わるはず。

06 知床横断道路

知床横断道路
住所:北海道斜里郡、斜里町遠音別村岩尾別 [GoogleMap]
アクセス:国道334号

北海道屈指の絶景ロードが世界遺産の知床半島にある。それはオホーツク海の宇登呂から知床峠を越えて羅臼へ至る「知床横断道路」。11月~4月までは雪に閉ざされ全面通行止、半年間しか走れない特別な道だ。僕がこの道を最初に走ったのは30年以上前だが、いまでもあの感動は色褪せることがない。宇登呂でオホーツク海を離れ、知床峠へ向かって森の中をしばらく進むと、繁みで何かが動いた。スピードを緩めるとそこにいたのは大きな角を持った鹿だった。この辺りは野生動物の宝庫。他にもキタキツネ、ヒグマなど多くの動物が生息している。それだけ豊かな自然が残っているエリアなのだ。さらにアクセルを回し続けると、羅臼岳が見えてくる。知床峠に到着。峠を越えて羅臼側を少し下ると、海の向こうに浮かんだ国後島が目に飛び込んでくる。息をのむような絶景に僕は声を失った。

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