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    2016.06.21 / Vol.34

    高速道路&各SAPA停車の旅...その③

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高速道路&各SAPA停車の旅...その③(vol34)(SA=サービスエリア、PA=パーキングエリア)

岩手山の高速道路

数々ある個性的なバイク旅の中で特に印象に残っているのが「高速道路全線走破(沖縄を除く)&各SAPA停車の旅」。そのきっかけは、鉄道マニアの日本の鉄道全駅下車の旅だった。それなら同じようなチャレンジをバイクでやってみようと思い計画したのが、この旅。一日のほとんどを高速道路とSAPAで過ごすというのは初めて。スタートすると思ったよりも時間がかかり、大変なことがわかってきた。そして路線それぞれに個性があり、色々な発見があった。SAPA各駅停車でのおいしいグルメを楽しみながら、高速の旅は進んで行くのである。

1.東京湾アクアライン、館山道を走り千葉県八千代市へ!

横浜ベイブリッジ
横浜ベイブリッジを越える!

自宅で1泊、翌日から妻ヒロコをタンデムシートに乗せたふたり旅が始まった。東京湾アクアライン、館山道を走りヒロコの実家のある千葉県八千代市へ。実家に住む4歳の姪っ子と無邪気に遊んで気分をリフレッシュ。その翌日、首都高を経由して常磐道へ入って行く。

常磐道を走るのは初めてだが、道の両側がほとんど林や丘に囲まれているため、視界はイマイチだった。SAPAを各駅停車で進んで行くが、どこもイチオシは納豆。それならばと思い、友部SA(下)で「納豆ドック」を食べてみることにした。普通のホットドックに納豆がプラスされているだけ、味はどうか?と思ったが、正直なところ一回食べればもう十分かなぁ~という感じだった(笑)

友部SA(下り):茨城県笠間市長兎路1051−3 [GoogleMap]
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美野里PA(下)
美野里PA(下)。バイク用屋根付きパーキングエリア

常磐富岡ICに着くと常磐道の下り線制覇となる。そしてすぐに今度は上り線に取り掛かる。常磐道の周辺には大きな山もなく、海も見えず、風景に変化が乏しかったが、SAPAは個性豊かだった。美野里PA(上)まで来たところで雨が降り出した。こんな時、バイクパーキングに屋根があると助かる。食事中もバイクは濡れないし、濡れずに着替えもできる。

美野里PA(下り):茨城県小美玉市羽鳥 [GoogleMap]

友部SA(下)の納豆ドック
友部SA(下)の納豆ドック

ただ屋根が小さく3分の1ぐらい車体がはみ出してしまうところも多い。こういう所を見ていると、バイクに無知な人が作っていることが良くわかる。これは身障者用のスロープでも感じている、形だけでなく使う人のことを考えて作って欲しいものだ。

常磐道を制覇すると再びヒロコの実家へ。お母さん手料理の煮つけやヒジキ、刺身など純日本食の夕食が嬉しい。SAPAの食事はどこも味が濃いので、いい胃袋の休養になった。

2.川口JCTから長い東北道の旅が始まる

羽生PA(下)
びしょぬれで羽生PA(下)に入る

川口JCTから長い東北道の旅が始まる。蓮田SA(下)を出て数分。黒い雲がどんどん近づいてくる、ウソだろ、まさか、わぁぁぁ。ザバーン! ナイアガラの滝のような豪雨になった。高速の難点はすぐに雨宿りや着替えができないこと、次のPAまで濡れながら走り続けるしかない。靴、Gパン、袖口... いろんなところから雨が染み込んでくる。ようやく羽生PA(下)に着くと大急ぎで着替え。心配していたメモ帳とカメラが無事だったのでほっとする。

上河内SA(下)。売店をウロウロしていると「藤原さん!」と声をかけられる。振り返ると驚いたことに7年前にバイクで日本一周、北海道で出会い仲良くなったTさん夫婦だった。連休を使って福島へ行く途中だという。何という偶然、予想外の再会に興奮した。 東北道は北へ行くほど緑が豊かになる。素朴な農家、広がる田んぼ、耕運機を運転する人の姿が見える。そんな日本の田舎らしい風景と、連休をフルに楽しもうとしている都会の人とのギャップがスゴイ。すぐ隣に存在しているのに、この二つの間には大きな壁があり、まるで違う時間が流れているようだった。

蓮田SA(下り):埼玉県蓮田市黒浜3511 [GoogleMap]
羽生PA(下り):埼玉県羽生市弥勒 [GoogleMap]
上河内SA(下り):栃木県宇都宮市今里町1149 [GoogleMap]

宇都宮の餃子
土地の名物を食べることが楽しみだった。宇都宮の餃子

東北道から磐越道へ入ると、車は激減。こちらは連休とは思えないほどのんびりしていた。郡山市内のホテルに宿泊すると翌朝、通勤の人達に混じって一般道から高速へ向かう、料金所で受け取る高速券がまるでタイムカードに見えてくる(笑)。高速生活も今日で20日目、すっかり板についてきた。

会津坂下ICを越えたところで、突然スピードが落ちてくる、「何だ?何だ? あっ、もしかしてガソリン?!」とっさに残量が少なかったことを思い出す。あわててガソリンコックをリザーブにすると、すぐにスピードが上がった。「ああ、よかった」。しかし、車の少ない所だからよかったけど、これがトンネルの中だったら...と思うとゾッとした。

3.新潟中央JCTから日本海東北道に入る

高速券を取るところ
高速券を取るところから一日が始まる

新潟中央JCTから日本海東北道に入ると対向2車線になる。米どころの新潟らしく水田風景が続く。高速なのにとてものんびりムードなのが嬉しい。しばらく進んで阿賀野川SA(下)で昼ごはん、ついでに交通情報の掲示板を見ると、ガーン! 何とこれから向かう「二本松~福島西」の間が事故で通行止めではないか。どうにもならないので、とりあえず行けるところまで行ってみよう。

阿賀野川SA(下り):新潟県東蒲原郡阿賀町釣浜、阿賀町釣浜6048−5 [GoogleMap]

最新の渋滞情報
最新の渋滞情報に集まるドライバーたち

安達太良SA(下)を出たところでついに大渋滞にハマった。ほとんど動かない。こんな状態で二本松ICまで一体何時間かかるんだ... 頭を抱える。ところが運よく30分ほどで渋滞が動き出した。やった! 絶妙なタイミングで通行止めが解除されたようだ。そして予定通りに福島のホテルにチェックイン。一時はどうなるかと思ったが、幸運だった。今日の走行距離は430㎞、訪ねたSAPAは19か所。これまでの最高記録となった。

安達太良SA(下り):福島県本宮市本宮天ヶ [GoogleMap]

オーストリッチのハンバーグ
寒河江SA(上下)で食べたオーストリッチのハンバーグ

東北道を北上。途中から山形道へ入って行く。寒河江SA(上下)で「オーストリッチ和風バンバーグ」なるメニューを見つけた。興味本位で食べてみると、これが臭みもなく、なかなかおいしかった。しかし、SAでダチョウ肉が食べられるとは思わなかった。

当時の山形道は一部未開通。一度一般道路に出て再び入ろうとすると料金所があり、ひとりの係員が上下線の担当していた。「ちょっと待ってて...」なんて言いながら、反対車線の車からお金を徴収。とても高速とは思えないローカルな雰囲気。思わず笑顔になった。

寒河江SA(上下):山形県寒河江市寒河江 [GoogleMap]

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