HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~

ホンダ XLディグリーの基本情報

水冷DOHCで本物のマルチパーパスを実現した「XLディグリー(MD26)」

1990年代初めのオフロードバイクの代表はXLR250R(MD22)やXLRバハ(MD22)で、どちらもシートが高い上にキックスタートと、レースでの走破性や軽量さを重視していたため、誰でも乗れるというものではなく、初心者や女性にとって敷居の高さは否めなかった。一方で、ヤマハのセロー225(1KH)は低いシートとセルを装備していたことで、誰でも気軽に乗れるオフとして人気を博していた。その流れは2000年代、2010年代も変らず続いているのはご存知のとおりだ。そんなセローに対抗すべく、「本当のマルチパーパスを」というコンセプトで登場したのがXLディグリー(MD26)である。

AX-1(MD21)をベースにオフ指向を強めたXLディグリーは、前21・後18インチの「フルサイズ」にもかかわらず、足つきを重視し790mmのシート高を実現。ステップが後ろ目で、ハンドルが少し遠目のポジションだが、小柄なライダーでも安心して乗れる。XLR系の空冷RFVCエンジンとは異なる水冷DOHCエンジンは振動も少なく、滑らか&トルクフルで、色々な点でツーリングバイクに欲しいポイントを満たしている。サスは前200・後190mmと少ないストローク量だが、ハードに攻めない林道走行では十分なスペックだ。

1995年には外観の変更とリアブレーキをディスクに変更してモデルチェンジしMD31型に。同年にXLRシリーズもXRシリーズ(MD30)へと進化し、方向性やターゲットは別のものとしてXLディグリーはラインアップした。後にSL230などといった「お気軽モデル」が登場することで、XLディグリーの存在は薄れてしまうが、水冷DOHCエンジンのスムーズさは捨てがたいものがある。最新では CRF250L(MD38)で新開発の水冷DOHCシングルエンジンを採用しており、一世代前のXLディグリーもまだまだ現役で通用するはず。これからオフ車を考えている方は穴場かもしれない。

  • このページは本田技研工業株式会社のご協力を頂き製作しています

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