HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~

ホンダ NSR250R(1986年モデル)の歴史

NS250R(MC11)/1984年5月(昭和59年)

1983年2月のMVX250F(MC09)からスイッチ。ホンダ初のアルミフレームや水冷2サイクル90度Vツインエンジン等、市販レーサーRS250Rを意識したものだった。スズキ・RG250γ(GJ21A)、ヤマハ・RZ250RR(29L)、カワサキ・KR250(KR250A)も登場し、最も過激なカテゴリを形成することになった。MVX250Fにはないレーシーさを前面に出したデザインは、若者から圧倒的な支持を得て、NS250Rはその後のレーサーレプリカ系に大きな影響を与えたモデルとなった。V型エンジンのレイアウトがもたらしたメリットは多く、前面投影面積の減少、マスの集中化、理想的なフロント荷重、振動の低減、吸入から排気へのストレート化等が挙げられる。同じエンジンを搭載し、スチールの角型パイプフレームを採用、ネイキッドモデルとしたのがNS250Fで、11万円安の42万9000円。

NSR250R(MC16)/1986年10月(昭和61年)

市販レーサーRS250Rと同時開発で、スタイリングや基本設計はワークスレーサーNSR250と変わらず、徹底してレーサーのコンセプトに近づけた。NS250Rから継承したVツインは、1985年のWGPでフレディー・スペンサーが500&250のダブルタイトルを獲った技術が活かされ、幅がスリムで、深いバンク角のまま低重心化を図り、前傾して前方に設置することで、直進性と旋回性を両立。さらに、90度の狭角にすることで、一次振動を理論上消滅させ、エンジンのリジッドマウントを可能にし、フレームの軽量化と高剛性化を実現した。ピストンリードバルブからクランクケースリードバルブへの変更で、吸気ポート面積の拡大とシリンダーの剛性をアップ。さらに、ピストン位置に関係なく、ケース内が負圧の時は常に吸気が可能となり、大幅に効率が良くなった。コンピューター制御による排気タイミングのコントローラー(RCバルブ)が装備され、回転数に応じて最適なポートタイミングが得られ、スムーズでトルクフルな特性となった。1988年1月にはMC18型へモデルチェンジ。
  • このページは本田技研工業株式会社のご協力を頂き製作しています

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