HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~

スズキ TL1000Rの歴史

TL1000S(VT51A)/1997年(平成9年)

フューエルインジェクションを採用した水冷90度Vツインエンジンは、低回転では吸入負圧+エンジン回転数、高回転ではスロットル開度+エンジン回転数からコンピューターによって理想的な混合気量を供給する。また、新気導入ダクトSRAD(スズキ・ラム・エア・ダイレクト)の採用で性能の安定化も図っている。軽量、高剛性のアルミ製トラス構造のダイヤモンドフレームに、GSX-R750と同サイズのφ43mm倒立フロントフォーク、リアには独創的なロータリーダンパーを採用。TL1000RはTL1000Sをベースとしたエンジンを搭載しているが、マシンそのものは全くの別物と言える。2003年にはSV1000S(VT54A)が登場。新設計のアルミトラスフレームに、足まわりは正立フォーク&ボトムリンク式サスの組み合わせ。2005年にはネイキッドのSV1000は廃止。2007年にはSV1000Sも生産終了となった。

TL1000R(VT52A)/1998年(平成10年)

「スーパーバイク」への参戦を意識し、TL1000Sをベースに開発を進め、高剛性アルミツインチューブフレームの採用、スイングアームの補強も追加。レーシーなフルカウルを採用し空気抵抗が15%向上した。エンジンはカムギヤアイドラーへのベアリング追加や、鍛造ピストン、軽量高強度コンロッドによって高回転・高出力化に対応。インジェクションもボディをφ52mmから60mmとし、ツインインジェクター化。マフラーはエンドが跳ね上げられ、TL1000S比で20%容量アップしている。クラッチにはバックトルクリミッターを装備した。φ43mm倒立フォークや3.50-17/6.00-17ホイール、トキコ製異径6ポットキャリパーなどはTL1000Sを引き継ぎ、独自のロータリーダンパーはダンパーと別リンクで作動する。ただ、別体式リアスプリングユニットを車高調整式に変更している。TL1000Sとは異なる方向性を見出し、新たなVツインスポーツを提案したモデルである。
  • このページはスズキ株式会社とモーターマガジン社のご協力を頂き製作しています

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