HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~

ヤマハ RD125()の基本情報

ヤマハ2ストロークの伝統を築いた1970年代のスポーツモデルが「RD」

1973年、DX250(1971年)とRX350(1971年)が、RDシリーズとしてそれぞれRD250/RD350に生まれ変わり登場した。有効にパワーを引き出すことをコンセプトに、7ポート・トルクインダクション吸入のエンジンを採用し、ミッションは5速から6速へと変更になった。前モデルから受け継いだ足回りは軽快なコーナーリングに生かされている。ここからスタートしたRDシリーズは、この後も開発には全力が投入され、1970年代の2ストロークスポーツモデルの伝統を築いていった。

1975年にRD250はロングリーチプラグや、40mm延長されたマフラーの採用などマイナーチェンジ。RD350は同年のモデルが最終型となった。翌1976年、RD250は前後ディスクブレーキを採用し、直線基調のデザインに。RD350のストロークを8mmロングにして排気量をアップし、RD400が登場した。1977年にはマイナーチェンジ、2年後の1979年には、RD250、RD400ともに、後のRZにも通ずる丸味を帯びたデザインに変更され、キャストホイールを採用した。

RD50、RD90、RD125は揃って1974年に登場。RD50、RD90はシングル、RD125はツインとシリンダー数は違うものの、トルクインダクション方式は共通。フロントにディスクブレーキを装備し、スタイルはRDシリーズとして統一されたものとなった。その後、各車とも直線基調の外装に変更するなどマイナーチェンジを繰り返し、1978年にはキャストホイールを採用したRD50SPがラインナップ、そして1980年の最終モデルをもって「RD」の名は姿を消した。

125ccクラス、2ストパラレルツイン・ロードスポーツの最終形とも言えるのが「RD125」

1971年に登場したAX125は、市販ロードレーサーTA125のベースマシンとして、その名を馳せた。 この後継車として1974年に登場したのがRD125だ。このマシンの登場で、1973年にRD350、RD250、翌年の1974年にRD90、RD50が発売されたのに続き、125クラスにも「RD」の名が連なった。2ストロードスポーツはRDシリーズで統一が図られ、スタイルもこれらの兄弟車の流れを汲むデザインとされた。

1976年にはマイナーチェンジ。同年のRDシリーズの直線的なデザインに一新された。シート後方に小さなテールカウル(シートカウル)が付き、フロント、リアともにフェンダーがボディ同色となった。カバードタイプだったリアショックはスプリング剥き出しのものとなる。シリンダーとヘッドはフィンの大型化と枚数を増加し、従来型はピーキーだったが、ポートタイミングの変更により中低速域の特性が見直され、16ps/8500rpm、1.3kg・m/8000rpmと最高数値の発生回転数が低くなった。左右2本出しのマフラーは、40mm全長を延ばしたのにともない、内部の構造変更も行い、容量アップと排気音の低減も図られた。ダイヤモンドフレームも従来型を踏襲しながらもメンバー形状、シートレール幅、バックステー形状等を変更し、剛性も高められている。

最終モデルとなった1978年はカラー&グラフィック変更のみのマイナーチェンジ。RD125シリーズはトップレベルのパワーを有しながら、パワーバンドが狭いため、やや気難しい面があった。6500rpmからのパワー感は、このモデルの持ち味でもあったが、これを扱えるテクニックがあれば、ダントツのパフォーマンスを発揮した。だが、2ストパラレルツインエンジン搭載モデルは、この後125ccクラスで登場することはなかった。

  • このページは株式会社ヤマハ発動機のご協力を頂き製作しています

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