HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~

ホンダ CL400(1998年発売モデル)の基本情報

400ccクラスのシングルでスクランブラームードを漂わせた「CL400(NC38)」

1990年代というと、ゼファーをきっかけにブームとなったネイキッド、そして、スティードを代表とするアメリカンが人気のカテゴリーだった。また、シンプルな造りでカスタムベースの定番SR400が、ストリート系の代表格だったのも記憶に新しい。400ccクラスのシングルはSRの独壇場だったわけだが、他クラスのネオレトロ路線を受けスズキがテンプター(NK43A)を、そしてホンダがCL400(NC38)を登場させた。

1960年代のスクランブラーのムードを漂わすCL400は、機能とスタイルの本質を求めた「シンプル・シングル・スタンダード」を開発コンセプトとし、1985年のGB400TT(NC20)以来、13年ぶりの400ccシングルだった。XR400R(NE03)系のドライサンプエンジンをベースに、ボア×ストロークが85×70mm、4本のバルブを放射状に配置したRFVCヘッドを採用し、バランサーを内蔵。オートデコンプ機構や逆転失火システムにより、極めて軽く、かつ安心感あるキック始動ができた。

吸排気系にはシングルキャブと、音質の演出にこだわった左右2本出しのセミアップマフラーを採用。セミダブルクレードルフレームに、足回りはブーツ付きφ35mmフロントフォーク、スイングアームが50×32mmの角型鋼管製で、ツインショックと組み合わされ、前2.15-19、後3.00-18スポークホイール、前シングルディスク+片押し2ポットキャリパー、後ドラムブレーキと、ストリートユースでは必要十分な装備だった。

メッキ前後フェンダーなどスチールパーツを多用し、往年のCLスタイルも継承しており、まさに1960年代のスクランブラーそのもの。本物指向の造りで新たなストリート系として期待されたが、2001年には現在のCB400SS(NC41)にバトンタッチ。エンジンはXR400モタード(ND08)にも搭載され、今なお、そのシングルの楽しさを堪能することができる。

  • このページは本田技研工業株式会社のご協力を頂き製作しています

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