「六本木」をコンセプトに斬新なデザインで登場した「GSX400Xインパルス」
カタナをデザインしたハンス・ムートによる、「六本木」をデザインコンセプトとしたネイキッドモデルがGSX400Xインパルス(GK71E)。この特徴的なスタイルは六本木の街、東京タワー、神社の鳥居など、同氏が日本で印象に残ったモノを表現したものだ。1982年のGSX400FSインパルス(GK72A)と同じ「インパルス」の名を持っているが、外観の印象は全く異なり、実に斬新だ。エンジンは、ヘッドのみを水冷化した空・油冷のGSX-R400(GK71F)と同じDOHC4バルブ並列4気筒を搭載。ホイールベース、キャスター、トレールは少々変更され、GSX-R400のセッティングよりも落ち着いたハンドリングとなっている。
一番の特徴と言える赤いフレームは角断面のスチール製。エンジンの脱着を容易にするため、ダウンチューブは左右ともにボルトオン構造。シートレールの幅を狭くして足着き性も考慮している。ブレーキは、フロントがGSX-R400と同サイズのφ290mmダブルディスクで8ポッド、リア2ポッドの合計10個のピストンによるDECA PISTON BRAKE SYSTEM(※)を採用。60/55Wの角型ヘッドライトは、東京タワーをイメージさせるトラス風のステーに支えられる。この赤フレームのエンペラーブラウンメタリックはかなり目立つが、同時にラインナップしたハーフカウル仕様はシャーベットシルバーメタリックで落ち着いた雰囲気となる。
GSX400Xインパルスの後継ネイキッドは、ベストセラーとなったバンディット400(GK75A)。1990年代のネイキッドブームに乗り、再度「インパルス」の名を受け継いで登場したGSX400インパルス(GK79A・1994年)も人気車種となり、今なお現行車両(GK7CA)としてラインナップしている。
※DECA PISTON BRAKE SYSTEM・・・DECAピストンブレーキシステム。DECAはギリシャ語で10の意味。同年代の他車種にも採用された。
主要諸元(1986年発売モデル)
| 型式 | GK71E | エンジン | 油冷4ストDOHC並列4気筒 |
|---|---|---|---|
| 全長(mm) | 2100 | 排気量(cc) | 398 |
| 全幅(mm) | 715 | 最高出力 | 59ps/12000rpm |
| 全高(mm) | 1115 | 最高トルク | 3.8kg-m/10500rpm |
| シート高(mm) | 745 | 変速機 | 6速 |
| 乾燥重量(kg) | 153 | 始動方式 | セル |
| 燃料タンク容量(L) | 18 | ブレーキ形式(前/後) | ダブルディスク / ディスク |
| タイヤサイズ(前/後) | 前:110/80-17 後:130/80-17 | ||
The History of SUZUKI GSX400X IMPULSE(GK71E) 〜GSX400Xインパルスの歴史〜
GSX750Sカタナ(GS75X) 1982年ハンス・ムートがデザインした代表作「カタナ」。GS650Gのイメージスケッチからカタナのデザインに落とし込まれたという経緯がある。1980年にGSX1100Sカタナが登場し、国内モデルとして1982年にGSX750Sカタナ(GS75X)もお目見え。当初、スクリーンなしで登場したが、9ヶ月後にはマイナーチェンジでスクリーンを装着。さらに、その後のモデルチェンジでリトラクタブルヘッドライトを採用した。 |
GSX-R400(GK71F) 1986年初代GSX-R400(GK71B)が登場したのが1984年。丸目二眼ライトの耐久レーサー風から、角型ライトで落ち着いた雰囲気となった二代目GSX-R400(GK71F)は1986年に登場。シリンダーヘッドは水冷、シリンダーは空冷、さらにオイルクーラーで冷却されたオイルをピストン裏側に噴射し冷却効率を高める、独自の水油空冷方式を採用。同エンジンはGSX400Xインパルスにも搭載された。 |
GSX400Xインパルス(GK71E) 1986年六本木、東京タワー、鳥居などをイメージに、ハンス・ムートがデザイン。GSX400FSインパルス(1982年)の名を受け継ぎ、エンジンはGSX-R400(GK71F)の油冷DOHCを搭載した。特徴的なヘッドライトまわりと赤いフレームをインパクトが強く、やや好みが分かれるところはあった。スズキのネイキッドモデルとしては、1990年のバンディット400、1994年のGSX400インパルスと続いていく。 |
GSX400Xインパルス ハーフカウル仕様(GK71E) 1986年GSX400Xインパルスのハーフカウルタイプ。カウル以外は全く同じだが、シルバーメタリックのカラーリングとハーフカウルで印象がかなり違い、落ち着いた雰囲気に。こちらはハンス・ムートのデザインではなくスズキのデザインとなる。その後、ネイキッドモデルは1990年のバンディット400(GK75A)にスイッチ。1994年にはGSX400インパルス(GK79A)が登場し、「インパルス」の名が復活する。 |
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※このページはスズキ(株)とモーターマガジン社のご協力を頂き製作しています。
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