HISTORY ~時代を彩ったバイクたち~

ヤマハ R1-Z(1990年発売モデル)の基本情報

2スト本来の楽しさを追求したオンロードモデル唯一のネイキッド「R1-Z(3XC)」

1980年代後半と言えばレーサーレプリカ全盛期。2スト、4スト問わずフルカウルモデルが人気を博していた。カワサキでさえKR-1Sという2ストレプリカモデルをラインナップしていたほどだ。そんな中、ヤマハは、箱根を通る国道1号=ルート1から「R1」、名車RZ250(4L3)の血統を受け継ぐイメージから「Z」をとりネーミングされた「R1-Z(3XV)」を登場させた。2スト250ccが持っている本来の楽しさを、原点に戻って追求してみようと開発されたモデルだ。ロングセラーとなり、同時期にラインナップしていたRZ250R(29L)の最終型とスタイルはよく似ているが、基本的なベースは異なる。

エンジンはパラレルツイン(並列2気筒)だが、RZ系のピストンリードバルブエンジンをベースとしたものではなく、TZR250(1KT)のクランクケースリードバルブエンジンの発展型。吸気系ではYEIS(※)を採用。これは、キャブとエンジンの間にチャンバーを設け、吸気ポート開閉による圧力差を吸収し、混合気のムラを最小限に抑えるもので、同型エンジンのTZR250やTDR250には装備されていない。ミッションは、5速、6速をクロス化。また、デジタル進角CDI点火方式を採用し、点火タイミングとYPVS作動を制御している。チャンバーは、エンジンフロント側でクロスさせた後、カーボンサイレンサーの右2本出しとし、R1-Zの特徴のひとつとなっている。

1998年10月には排ガス規制がスタートし250ccクラスの2ストモデルは全滅したわけだが、それまで最終的に残っていたロードモデルはホンダNSR250R(MC28)、ヤマハTZR250SPR(3XV)、スズキRGV-γ250SP(VJ23A)とバリバリのレーサーレプリカ。その中で唯一のネイキッド、気軽に乗れる2ストモデルがR1-Zだったのだ。2スト独特のパワーフィーリングを好むファンを喜ばそうというヤマハの姿勢が伺える。

※YEIS・・・「ヤマハ・エナジー・インダクション・システム」

  • このページは株式会社ヤマハ発動機のご協力を頂き製作しています

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