倒立フォークを採用した異色のアメリカンが「デスペラード400(VK52A)」
1990年代半ばにかけて、400ccクラスのアメリカンというとホンダ・スティード400(NC26)、ヤマハ・XV400ビラーゴ(2NT)のVツインモデルが思い浮かぶ。カワサキは並列2気筒のバルカン400(EN400B)と、ドラッグスタイルの並列4気筒モデルのエリミネーター400(ZL400A)と同時にラインナップさせ、スズキはというと、シングルのサベージ400(NK41B)に加え、1994年にVツインのイントルーダー400(VK51A)を登場させた。1995年になると、カワサキがバルカン400をVツインエンジンにしモデルチェンジ(VN400A)。1996年にはヤマハがドラッグスター400(4TR)を、カワサキがバルカン400クラシックを発売するなど、各社ともにアメリカンモデルの充実化を図ったのがこの時期だ。そういった状況下で登場したデスペラード400(VK52A)は、ある意味異色のアメリカンと言える。
どう異色なのかというと、それはデスペラードの装備にある。エンジンこそイントルーダー400をベースとしたものだが、ダブルクレードルフレームは新設計。足回りは、フロントに倒立フォークを採用し、リアは主流だったモノショックではなくフルカバードのツインショック。また、ホイールはアメリカンで一般的だったスポークタイプではなくキャストホイール。前16、後15インチで、とにかく「走り」を意識し、どっしりと座って流すというよりは、峠道を攻めたくなるのが特徴と言える。また、「X」にはビキニカウルとアンダーカウルを装備し、これもまた異色ぶりに拍車をかけている。
1999年にはシンプルなデスペラード400ワインダーの追加で、他社との横並び路線の展開をし、クラシックモデルが人気となってきた2001年には、イントルーダークラシック400へとバトンタッチ。デスペラードは良くも悪くもスズキらしさが表れているモデルだったが、そういった「らしさ」が半減してしまったように思える。
主要諸元(1996年発売モデル)
| 型式 | VK52A | エンジン | 水冷4ストSOHC2気筒 |
|---|---|---|---|
| 全長(mm) | 2360 | 排気量(cc) | 399 |
| 全幅(mm) | 750 | 最高出力 | 33ps/7500rpm |
| 全高(mm) | 1115 | 最高トルク | 3.3kg-m/6000rpm |
| シート高(mm) | 700 | 変速機 | 5速 |
| 乾燥重量(kg) | 199 | 始動方式 | セル |
| 燃料タンク容量(L) | 13 | ブレーキ形式(前/後) | ディスク / ドラム |
| タイヤサイズ(前/後) | 前:130/90-16 後:150/90-15 | ||
The History of SUZUKI DESPERADO400(VK52A) 〜デスペラード400(VK52A)の歴史〜
イントルーダー400(VK51A) 1994年1993年に登場したイントルーダー800の45度Vツインをベースに、ボア&ストロークを変更しスケールダウン。車格や質感は800とまったく同等のものだった。フロント21インチのスポークホイール、φ39mmフォーク、グラブバー、フューエルコックをはじめ、数多くのパーツにメッキ処理が施され、アップとフラットの2タイプのハンドルが用意された。イントルーダーとは侵入者という意味。シングルのサベージと同時にラインナップした。 |
デスペラード400(VK52A) 1996年新設計ダブルクレードルフレームに搭載されるエンジンは、イントルーダー400ベースの水冷4バルブVツイン。φ41mm倒立フォーク、フルカバードツインショック、極太リアタイヤ、アルミトップブリッジ、2ポットキャリパーにフローティングディスク、多数のクロームメッキパーツ、バフがけを施したシリンダーヘッドフィンなどの採用で高級感漂い、かつ、走りを意識した内容となっている。翌年のマイナーチェンジで38psに出力アップ。 |
デスペラード400X(VK52A) 1996年ロー&ロングのスタイルに、タフなイメージのビキニカウルと大型ヘッドライトで強調。精悍なアンダーカウルを装着し、タンクには独特のイメージパターンが描かれた。ビキニカウルを装着する手法は、同じスズキのバンディット400リミテッドやGSX400インパルスSにも共通する。400ccクラスの他社モデルでは類似するものがなく、ホンダのマグナRS(750cc)やカワサキのエリミネーター250SEが同じようなドラッグスタイルのモデルだった。 |
デスペラード400ワインダー(VK52B) 1999年デスペラードをベースにシンプルなアメリカンチョッパースタイルとしたモデル。φ41mmの正立フロントフォーク、19インチのフロントスポークホイール、ワイドアップハンドル、テーパーエンドの右2本出しマフラーなどを採用。タンクサイドやエンジンカバー、小パーツは塗装が縮んで凹凸状の結晶となる結晶塗装が施された。エンジンのスペックは標準モデルから変更はない。2001年にはイントルーダークラシック400(VK54A)にスイッチ。 |
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※このページはスズキ(株)とモーターマガジン社のご協力を頂き製作しています。
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