BBB MAGAZINE

  • 全国「旅ごはん!」バイク紀行

    2012.10.25 / Vol.34

    オギノパンの丹沢あんぱん(神奈川県相模原市)

CREDIT

    • ライター
    • 執筆

    藤原かんいち

    • 撮影

    藤原かんいち

    • バイク

    リトルカブ

宮ヶ瀬湖
宮ヶ瀬湖にかかる虹の大橋、その向こう側に美しい山々が連なっている

久しぶりの休日。窓越しに見える空は雲一つない青空、こんな日はバイクでどこかへ行きたなぁと思う。だが、いざ窓を開けると吹き込む風が切るように冷たく尻込み、寒さに負けて今日も一日家でゴロゴロ...夜になって「ああ、1日もったいなかったなぁ、出かければよかった...」とため息したことはないだろうか?一年中バイクに乗っている僕でも、たまに、そんなときもある。雨と寒さはバイクの敵。しかし、雨を見て「走りたい!」と思うことはないけど、寒さはちょっと微妙。ヒーターが効いてるクルマから走っているバイクを見ると「寒そう!とても無理だな〜!」と思うのだが「よし、今日は走ろう!」と強い気持ちで走り出すと、不思議にバイクの気持ち良さが勝って、寒さが気にならなくなったりする。それだけバイクが魅力的なのだろう。

大きな看板
国道412号沿い。大きな看板が目印。外にはベンチがありトイレもある。

さて、今回は関東に住む人なら、寒いときでもふらっと出かけられる距離にある、おすすめの「旅ごはん」が「丹沢あんぱん」。以前からその存在は知っていたが、僕の地元に近いのでいつも「次でいいか」という感じで、立ち寄ることはなかった。なのであまり遠くに行けないこの時期、これはもう、あそこしかないなと思ったのだ。これぞまさにタイミング。

神奈川県北部、厚木と相模湖を結ぶ国道412号を走っていると「丹沢あんぱん」という看板が現れる。もう何十年も通い詰めている国道だが、この看板がいつ頃立てられたのかは記憶にない。しかし一度見てから「どんなあんぱんなのか?」とずっと気になっていた。

オギノパン・新工場直売店
奥相模りんごパイやさがみはらサブレーなども人気。工場見学もできる。

そこに初めて今回ストップ。実際に駐車場に入ってみると、敷地は意外と広く、駐車場も30台以上留められそうなほど大きかった。お店だと思っていたらオギノパンという会社で、奥がパン工場、手前が直売店になっていた。直売店へ入ってみるとおいしそうなパンがズラッと並んでいる。若い店員さんが「○○パンが焼きたてですよ!」「欲しいパンがなかったら言ってくださいね♪」明るい笑顔で声をかけてくれる。他の人たちもみんなニコニコしていて、楽しく働いていることが空気から伝わってくる。みんなパンが好きなんだなぁ

丹沢あんぱん断面
こんな感じで餡がたっぷり入っている。種類が多いので、どれにするか迷ってしまう。

あ、どれにしようか?迷うなぁ。だって、丹沢あんぱんだけで10種類もあるのだ。うーん…と唸りながら「つぶ」「ごま」と季節限定の「さくら」「いちご」を選びトレーに載せる。ついでに神奈川のフードバトルで金賞に輝いたという「あげぱん」もひとつ頼んだ。あげぱんは丁度なくなった所なのか、その場で揚げてくれた。待っていると3分もかからず、熱々のあげぱんが出来上がった。おいしそう。

丹沢あんぱん 神4
北海道産の内麦を使った、しっとりとしていてコクのある上品な味が特徴。
宮ヶ瀬湖
宮ヶ瀬湖の北岸にある鳥居原エリアからの景観が一番美しいと言われている。

基本的に直売店なので室内にイートインスペースはないが、敷地内に東屋がありテーブルとベンチがあり、その場で食べることも可能。ドリンクの自動販売機も設置されているので、ツーリングのランチスポットとしても十分に使えそうだ。裏が小さいが山なので、雰囲気も悪くない。もちろんバックに入れて、近郊観光スポット宮ヶ瀬湖や相模湖まで走り、そこでランチというのもアリ。その辺はお好み次第だろう。

ヤビツ峠へ
ヤビツ峠へ続く道には雪が残っていて不安だったか、どうにか峠まで行くことができた。

初めてご対面した「丹沢あんぱん」は普段見慣れているあんぱんとはちょっと違っていた。小ぶりで菓子パンの半分くらいのサイズ。コンビニおにぎりのようにビニールで包装されていて切り口があった。まずは、つぶあん。パリパリと開けて、パクリ。

「おおっ、餡がいっぱい詰まってるっ!」パンの中に餡が入っているというよりも、餡をパン生地が包んでいると表現した方が正しいかもしれない。サイズ感も重なって、パンと言うよりも和菓子に近い。新感覚のあんぱんだ。

ヤビツ峠到着
中学生から何度も行っているヤビツ峠を久しぶりに訪れた。昔の旅を思い出す。

餡も甘すぎず、餡が持ってる本来の甘味を生かした、食べやすい甘さ。これなら甘い物が苦手な人でも食べられそう。つぶ餡の食感もいい。パン生地はしっとりとしていて、上品。ただ、男のランチとしては量的に物足りないので、2つは買っておこう。ここで紹介していない他にもいくつか食べたのだが、僕的にはつぶあんと栗がおいしかった。もうひとつ買ったあげパンは外はカリカリ、中はフワフワ、これぞ「あげぱん」という感じ。揚げたぱんに砂糖をまぶしているだけ、とてもシンプルなのが逆に新鮮に感じる。軽く食べられるのでいくつでも食べられそうだ。

あまり遠出はできないけど、関東近郊をちょっと走りたいというミニツーリングにピッタリなのが丹沢あんぱん。近郊スポットとしては相模湖、道志みち、宮ヶ瀬湖、ヤビツ峠などがある。またオギノパンには丹沢あんパン以外にも菓子パンや調理パンが豊富に揃っているので、ランチとしてはもちろんのこと、家族や友だちへのお土産としても喜ばれそうだ。

相模川の河原
相模川の河原にて。小学生の時にこの川を辿り歩いたことが僕の旅の原点。

かんいち的採点表

あじ:

ボリューム:

値段:

■丹沢あんぱん 130円(税込)

種類はつぶ、こし、ゴマ、ごま、栗、さくら、いちごほか。※季節限定品もある。

~今回の旅ごはんinfo~

オギノパン・新工場直売店
住所:神奈川県相模原市緑区長竹2841
TEL: 042-780-8121
定休日:年中無休

オギノパン・新工場直売店

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