BBB MAGAZINE

  • 全国「旅ごはん!」バイク紀行

    2013.01.25 / Vol.37

    さいき食堂のトルコライス

CREDIT

    • ライター
    • 執筆

    藤原かんいち

    • 撮影

    藤原かんいち

    • バイク

    リトルカブ

長崎港
福江島からフェリーで長崎港へ。月の下で見る町はまるで別の国のようだった。

かれこれもう4年になるリトルカブでの国道全制覇の旅。日本の国道全線と道の駅を全て訪ねるという途方もない旅なのだが、スタートして最初に走ったのが国道1号、2号、3号だった。東京から鹿児島まで走り、その後九州全域を旅した。その後も何度か訪れているが、今回は久しぶりの本格的に九州を旅することになった。メインは長崎の離島めぐり、国道のある対馬、壱岐、五島列島の中通島、福江島などへ船で渡り、巡り歩いた。離島はどこものどかで、それぞれに違い、個性があり面白かった。そしていつの日か、離島ばかりを巡り歩く旅もしてみたいと思う。予定の島をひと通り訪ね歩くと、再びフェリーに揺られて長崎港へ戻ってきた。これで離島は一区切り。

長崎の旅
長崎の旅は海岸線を走る旅。日本らしい風景を見ながらバイクを走らせる。

長崎のグルメといえば、長崎ちゃんぽん、皿うどんなどを真っ先に思い浮かべるが、名物のひとつに「トルコライス」なるものがあることをご存知だろうか?起源や名前の由来は諸説あり、また長崎以外にも大阪、神戸にもあるという。B級グルメ的なメジャー感では長崎が一番。今回、食べてみるとにした。

船着場
川に見つけた小さな船着場。狭い道に並ぶ民家、この風景もまた長崎らしい。

バイクでは行き難い長崎市内以外で食べられるところはないかなと思い調べてみると、隣の諫早市にもいくつかあることがわかった。地図を見ると場所もわかりやすく、マニアに人気のあるお店を見つけたので、そこへ行ってみることにする。

長崎県の南端
初めて訪れた長崎県の南端、野母崎。青空と緑、雄大な自然が広がっていた。

前日は長崎の南端「野母崎」に宿泊。静かな夜を過ごした。朝早く出発、北上する。海に囲まれた長崎は海岸線が多く、どこも美しい。野母崎が見える海岸の道もため息が出るくらいきれいだった。また途中の道から、遠くに浮かぶ軍艦島が見えた。海底炭鉱によって栄えた小さな島でかつては多くの人が住み、集合住宅などもあったという。閉山後は無人の廃墟となった。島のかたちが軍艦に似ていることから「軍艦島」と呼ばれるようになったのだが、水平線に霞んで見えるその姿は、まさに軍艦そのものだった。

さいき食堂
店構えはこんな感じでかなりレトロ。昼時になると地元の人たちで賑わう。

海岸線を堪能すると諫早に到着する。国道を外れ、狭い道を入ってゆくと「さいき食堂」はすぐに見つかった。ちいさな食堂で、看板等かなり年季が入っている。11時開店と思い込んでいったら、11時30分だった。時計を見るとまだ10分ある。とりあえず覗いていようと思いドアを開けると人が出てきて「早いけど、いいですよー!」と言ってくれた。ありがたい。定食や丼物、洋食などいろいろあるが、もちろん「トルコライス」を注文する!!テーブルが3つと上がりに2テーブル。全部で14、15人入れるかどうか。店の中はこぢんまりとしていて町の食堂という雰囲気。出前もやっているようだ。少し時間がかかるといわれていたので、マンガを読みながらのんびりと待つことに。15分くらい待っただろうか、出てきたトルコライスは豪華絢爛、これでもかというくらい、いろんなものが載っていた。

トルコライス
あれありこれもあり、洋食好きの僕には天国のようなメニューだ。
トルコライス
ドーン。このボリュームを見よ!お腹いっぱいになること間違いなしです。

ピラフ、その上にとんかつ、そしてカレーのルーがたっぷり載っている。さらにその上に目玉焼きがドン!その横にはソーセージやピーマンが絡まったナポリタンスパゲティが寄り添うように並ぶ。ほとんど一皿分はありそうな量だ。さらにソーセージがプラス。その横には野菜群が陣取る。トマト、きゅうり、キャベツにレタス。サウザンアイランドのドレッシングがタラリ。これがひと休憩のいいポイントになった。そしてサイドに味噌汁!とにかく食べたい洋食全てをひとつの皿に盛り付けたという感じ。これぞまさに、大人用の洋食お子様ランチだ!

メロン形のバス停
有明海沿いの道で見つけたメロン形のバス停。他にスイカやいちごもあった。

すごいボリューム。どう見ても2人前はあるだろう。まずはカレーがかかったピラフから。カレーとピラフの相性はいい感じ。でもちょっと味的にはクドイかな〜。白ご飯のほうが食べやすそうだけど、それだとかカツカレーになっちゃうからね(笑)。カツはカラッと上がっていて衣が香ばしい。肉も厚すぎず、丁度いい食べやすさ。ピラフ、とんかつ、カレーのエリアを食べ終えたときは、朝ごはんを食べて来たことを心から後悔した。だってもうお腹がはちきれそうなんだもん(笑)

楠原教会
福江島の北部にある楠原教会。レンガ造りと椰子の木が南国を感じさせる。

それでもめげずにサラダ、スパゲティを口に運ぶ。ナポリタンの味付けも濃い目。ハラペコなら問題ないが、そうでないときはちょっとキツイ。少しづつ食べ、消化させ、何とか、どうにか完食。もうこれ以上、何も入りません。とにかくボリューム満点のトルコライスだった。店によってそれぞれ内容の違いがあるようだが、さいき食堂のトルコライスなら間違いなくお腹いっぱいになります。洋食好きのハラペコメンズにはぴったりのメニューなのでぜひ一度食べてみてください!!胃袋が普通サイズの人は、朝飯抜きで行くことをおすすめします。ぜひこれをきっかけに、長崎ツーリングのプランに加えてみてください!

黄金色の穂
黄金色の穂が揺れる、豊かな麦畑がどこまでも広がる。季節を感じる風景。

かんいち的採点表

あじ:

ボリューム:

値段:

トルコライス 1,050円(税込)

~今回の旅ごはんinfo~

さいき食堂
住所:長崎県諌早市栄田町48-6
TEL: 0957-26-2716
定休日:火曜日

さいき食堂

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