BBB MAGAZINE

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    2020.11.30 / Vol.76

    スモールで遊ぶ #19/VespaGP-2020シーズンRound1&2

CREDIT

取材協力:VespaGP事務局
待ちに待った第1戦が7月に、そして9月には第2戦が開催済みのVespaGP。第1戦はVespaGP名物にもなっている耐久のナイトレース、第2戦ではギリギリの鬩ぎ合いで観る者達を圧倒するスプリントレースが。今回はこの、2020シーズン開幕からの2戦分を一挙にお届けします!

待ちに待った開幕! 第1戦は夜間耐久レースとなった2020シーズン!!

2名1組でチームを組み挑む今回の90分耐久ラウンドですが、
昨シーズンのMASTER-Class・チャンピオンだけはソロで戦う事に!

VespaGP-2020シーズン第1戦
日時:2020年7月19日
場所:サーキット秋ヶ瀬
天候:晴れ
路面:ドライ
主催:VespaGP事務局

新型コロナウィルスの影響もあって、当初は開催も危ぶまれた2020シーズンのVespaGP。それでも事務局の努力、参加者達の熱意、そして応援企業やサポーターの後押しを受けて漸く開催に漕ぎ着けたのが7月。
 実質的な開幕戦となったこのレースは、VespaGPの名物にもなっている耐久かつナイトレースという形式で開催されました。今回はその2020シーズンの第1戦と、9月にスプリント形式で開催された第2戦の模様をお伝えしていこうと思います。
 なお2020シーズンはシリーズ戦を取り止め、スポットレース形式に変更されたそうです。

まずは第1戦から。実は前々日まで雨の予報だったものの、蓋を開けてみれば見事に晴れ上がり最高のレース日和となりました。この日サーキット秋ヶ瀬に集結したのは11名のVespaGPパイロット達。その11名が2名ずつでチームを組み、前年度のMASTER-Class・チャンピオンである宮地選手だけは1人で1チームとなり、全6チームによる90分耐久レースが繰り広げられました。
ただし今回は特殊ルールを適用。通常の耐久レースではチーム内のライダーが交代制で走ったトータル周回数で順位を決めるワケですが、今回はチーム内のライダーが規定時間を同時に走り、各々の周回数を足してからチーム人数で割った平均周回数で順位を決するという方式を採用。ほとんど90分間をスプリントレースさながらの競り合いで駆け抜け、ピット回数や休憩時間の制限、熱中症予防にソーシャルディスタンスの確保といった部分まで織り込んで挑むバトルは必見でしょう。

全6チームながら11台のマシンがグリッドに並べられ、耐久レースではお馴染みのルマン式スタートで熱戦の火蓋が切られました。ちなみにスターターは、日頃よりVespaGPを応援してくれているご家族のお子さん達が担当。
レースは序盤から予想通りの鬩ぎ合いとなり、手に汗握る白熱の展開。そしてなんと! MASTER-Classのディフェンディングチャンピオン・宮地選手がいきなりの転倒!! その光景が視界に飛び込んだ所為なのか尾西選手もブレーキングによる転倒を喫し、さらに小林選手が転倒した尾西選手にアタックするような格好で三つ巴の転倒劇が勃発!!! 幸い大きなケガもなく、すぐさま走行復帰。もちろんレースは続行です。

その後90分が経過し、各チーム共に無事完走。今シーズン初のサーキット走行にそれぞれが手応えを感じていたようでした。

RESULT

(左から順に)
2位:Vチーム小林選手(93周)&牧野選手(115周)/208周÷2名=104周
1位:Eチーム三浦選手(108周)&尾西選手(106周)/214周÷2名=107周
3位:Gチーム宮地選手/101周÷1名=101周
その他の結果は
4位:Pチーム松本選手(102周)&柳本選手(98周)/200周÷2名=100周
5位:Sチーム菊地選手(74周)&尾崎選手(63周)/137周÷2名=68.5周
Aチーム中村選手(98周)&庭田選手(5周)/103周÷2名=51.5周というものでした。
みなさん、お疲れ様でした!

第2戦は今シーズン初のスプリント! ガチバトルの熱い展開に期待度MAX!!

スタートの瞬間をを待つ11名のVespaGPパイロット達
最後列には10秒遅れてスタートするMASTER-Classの面々も

VespaGP-2020シーズン第2戦
日時:2020年9月6日
場所:茂原ツインサーキット(西コース)
天候:曇り時々雨のち晴れ
路面:ドライ
レース形式:スプリント
主催:VespaGP事務局

さて第2戦についてもいってみましょう。この日の天候は曇り時々雨。後に晴れ間も顔を出しますが、降雨時はゲリラ豪雨的で誰しも波乱の展開が頭を過ぎったように思います。しかし実際は練習走行だけがウェット路面となったものの、予選&決勝は共にドライ路面となったので一安心。

VespaGPは茂原サーキット主催の「MOBARA MOTO WEST S-1 GP」との併催という形で開催されたので、ポケバイ・バイク・スクーター・サイドカーといった盛り沢山な内容で盛り上がるのは必至という状況。参加台数的にはGP-Class×9台とMASTER-Class×3台で、計11名のVespaGPパイロットが集結です。

第2戦は今季初のスプリントレース。ハラハラする天候で迎えた当日でしたが、決勝路面は完全ドライ。気温も路面温度もグングン上昇して、ハイスピードなレース展開の予感がします。

グリッドには最前列からGP-Classのマシンが逆グリッド方式で並べられ、その後方にはMASTER-Classのマシンも逆グリッド方式で並べられていきます。ちなみに逆グリッド方式とは公式予選タイムに準じて速いライダーが後ろに並ぶ、VespaGP独特の方式です。

なおMASTER-Classのスタートは、GP-Classから10秒遅れとなるビハインドスタート方式も採用しています。VespaGP事務局によると「もう少しタイム差を付けたかったのですが、GP-Classの腕前が上がってきているので10秒差にして参加者のバトル感が楽しめるようにしました」との事。

お昼を迎え、VespaGPの決勝レースがいよいよスタートです。実に久しぶりのスプリントレースという事もあってか、VespaGPパイロット達のテンションは最高潮に到達している模様。そのせいで気持ちの焦りがあったのか、スタートミスが多発するという事態に! それでも直ぐに再スタートとなり、12周で争われる決勝の火蓋が切って落とされました。

まずGP-Classのトップスタートは♯22柳本選手が奪取。それを♯28佐藤(剛)選手が2周目でオーバーテイクするという目まぐるしい展開。そこから佐藤(剛)選手は他のスクーターレースで培ったライディングテクニックを駆使してライバル達を引き離しにかかります。

いっぽうで10秒遅れのスタートを切ったMASTER-Classが、GP-Classのバトルに割って入る格好で混戦必至の状況に。そのMASTER-Classを牽引するのは♯5菊地選手。しかしレース中盤には昨シーズンのシリーズチャンピオン♯23宮地選手が猛烈な追い上げでトップに躍り出ます。宮地選手はそのままレース終盤にGP-Classトップの佐藤(剛)選手もパスしてチェッカー。レース中にベストラップを叩き出す等、今年の宮地選手はマシンも人間も絶好調のようです。

RESULT

GP-Class
GP-Class決勝結果
1位 #28 佐藤(剛)選手 QUARTER DRAGON
2位 #61 松本選手 茅ヶ崎ボングー
3位 #44 小林選手 ふさのスポーツ
4位 #27 佐藤(充)選手 SugerBroters
5位 #55 三浦選手 ふさのスポーツ
6位 #22 柳本選手 BUSINESS-ART
7位 #33 尾崎選手 Vespa Club Kanagawa RT
8位 #59 菊谷選手 SOGNO VESPA CLUB
MASTER-Class
MASTER-Class決勝結果
1位 #23 宮地選手 BUSINESS-ART
2位 #5 菊地(信)選手 COMPLETELOOK
3位 #20 尾西選手 茅ヶ崎ボングー

今回はここまで!

関東に点在するサーキットを転戦するVespaGPその開催地を網羅したデザインが秀逸なマシンを発見!

第1戦/サーキット秋ヶ瀬と第2戦/茂原ツインサーキット(西コース)をまとめてお送りしましたが、いかがでしたか?

次戦は11月22日、筑波サーキット1000にてTakuma-GPに組み込まれる格好で開催される最終戦となります。もちろんレポートもお届けしていきますので、お楽しみに!

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