BBB MAGAZINE

  • 全国「旅ごはん!」バイク紀行

    2012.05.25 / Vol.29

    七代佐藤養助総本店の稲庭うどん(秋田県湯沢市)

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    藤原かんいち

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    藤原かんいち

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    リトルカブ

東北
美しい花々が咲く東北。花達にのんびりしてゆきなさい...言われているようだった。

先月に引き続いて今月も東北で行くことだけは決めていたが、どこの何にするかまだ決めていなかった。旅をしながらその途中で偶然の出会いに期待しようと考えていたのだが…その時は突然やって来た。

おかえりなさい、こまちの郷へ
秋田の山道で見つけた「おかえりなさい、こまちの郷へ」と書かれた看板。

東北の旅最終日。リトルカブで秋田の南部を走っているときのことだった。僕は日本海に面する由利本荘から湯沢街道で湯沢市内へ出ると、さらに国道398号で宮城県方面、小安峡へ向かっていた。何の気なしに見ていた道路標識に見覚えのある地名が現れた。「えっ、稲庭町?」。稲庭って...あの稲庭うどんの稲庭???半信半疑だったが、すぐに稲庭うどんは秋田の名物だったことを思い出した。そう、僕は日本3大うどんのひとつに数えられる、稲庭うどんの生まれ故郷・聖地に偶然足を踏み入れていたのだ(大げさな(笑))。

「へぇ〜っ、稲庭ってこんなところだったのか...」

秋田
秋田といえばお米がおいしいことで有名。こんな風景がたくさん広がっている。

バイクを走らせながら、辺りをキョロキョロと見渡す。周りは民家と田畑が広がる田園風景、緑の山々、どこにでもありそうな田舎の景色が続いている。国道398号をそのまま進むと、あちらこちらに「稲庭うどん」の看板。これぞまさに本場という感じ。稲庭町ではいろんな所で製造しているようだ。

佐藤養助総本店
佐藤養助総本店では工場見学と食事はもちろん、お土産用に買うこともできる。

関東からかなり距離もあり、滅多に来られる場所ではない。ここを通ったのも何かの縁。どこかで食べてみようか...と思い始めたとき「稲庭うどん・佐藤養助総本店」の文字が飛び込んできた。そしてすぐ右手に立派な造りの日本家屋が現れた。のれんに「佐藤養助」の文字。佐藤養助商店は稲庭うどんの老舗で聞いたことのある名前だった。へえ〜っ、ここが総本店なんだ。バイクを降りて近づいてみると製造工場のようだが、レストランも併設されていて食事もできるようだった。よし、入ってみよう!

キャンプ場
豊かな自然が残る秋田県には居心地のよいキャンプ場がたくさんあった。

のれんをくぐると左手が特産物販売所になっていた。稲庭うどんはもちろん川連漆器、秋田杉細工など秋田の特産品なども売られている。奥は工場で見学可能。機械を使わない、昔ながらの製法をかたくなり守り続けている稲庭うどん。練る、小巻き、手掬い、つぶし、延ばし、乾燥、選別までの製造工程を自分の目で見ることができるらしい。これはかなり貴重な体験ができそうだ。

稲庭うどん
稲庭うどんの魅力は麺の弾力感とのど越し。ぜひ一度味わって見てください!
天丼海老セット
これが噂の「天丼海老セット」このクオリティでこの値段はかなりお得です。

レストランは白と黒、木目を基調とした落ち着いた雰囲気だった。真ん中に置かれた木製の美しい大きなテーブルにつき、メニューを開いた。まず最初に冷たい麺をつけダレで食べる「せいろうどん」か、あたたかいだし汁に麺が入った「かけうどん」か選ばなくてはならない。良く見ると両方食べられるメニューもあるけど(笑)。うどんのコシを味わうならやっぱり「せいろうどん」だよな。でもハラペコの僕は、それだけでは物足りない。そこで天丼海老とせいろうどんがセットになって1050円というお得なメニューを発見。これに決める。素朴な笑顔が素敵な店員さんにオーダーを伝えると、優しい声でオーダーを繰り返した。平日の午後2時という時間もあるのか、お客さんは他に3組だけ。見たところみんな観光客のようで、嬉しそうにおしゃべりをしながら食べている。

漁船
秋田港で見つけた漁船。秋田へ行ったら日本海のおいしい海の幸も食べたい。

15分ほどで料理が運ばれてきた。稲庭うどんは麺の細さが特徴。そのそうめんの2倍、うどんの3分の1位というところか。うどんとしてはかなり細い部類に入る。麺には透明感があり、優しく光っている。これぞ稲庭うどんという感じだ。箸で掴むと適度な弾力感。しょうゆダレに浸けて口に運ぶと、うどんがチュルッと弾けた。いいね〜。優しいのに強い、うどんともそうめんとも違う、この独特のど越し感が稲庭うどんの魅力。つけダレとのバランスも良く、気持ちよく食べることができた。

山居倉庫
これはお隣の山形県。少し足を延ばして酒井市内にある山居倉庫を訪ねた。

セットでついてきた海老の天丼も天ぷら専門店並のクオリティ。身は大きくてプリプリ、衣はサクサクでカラッと香ばしく、しっぽまで食べてしまった。

今回は隠れB級グルメではなく、全国的にも有名なメニューとなったが、本場で食べてみるとやはりそれだけの価値あると納得した。

田沢湖
日本一深いことで知られる田沢湖。静かな風景がゆっくりと広がっていた。

B級にはB級の、名品には名品の魅力がある。どちらがいいとか悪いとかはなくて最後はその人の好み、素直な心で「おいしい」とか「これ好きだなぁ」とか「これはちょっと苦手〜っ!」って笑えることが一番大切なのだと思う。食べ物は人を幸せにする、それを再確認する旅ごはんとなった。

八幡平周辺
秋田県と岩手県の県境にある八幡平周辺は絶景の連続。ぜひバイクで走りたい。

かんいち的採点表

あじ:

ボリューム:

値段:

■天丼海老セット 1,050円(税込)

~今回の旅ごはんinfo~

七代佐藤養助総本店
住所:秋田県湯沢市稲庭町字稲庭80
TEL: 0198-24-1111
定休日:年中無休
URL:http://www.sato-yoske.co.jp/home.html

七代佐藤養助総本店

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