BBB MAGAZINE

  • 全国「旅ごはん!」バイク紀行

    2012.03.25 / Vol.27

    竹勘の鱒のすし(富山県富山市)

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    藤原かんいち

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    藤原かんいち

    • バイク

    リトルカブ

富山県の内陸部
富山県の内陸部は山が深い。北アルプス山脈を越えた向こう側は長野県。

預けていたバイクを大阪で受け取ると、また旅が始まる。リトルカブのメーターは約6万7千キロを指している。旅の目標である10万キロにずいぶんと近付いた。

千里浜ドライブウェイ
石川県の「千里浜ドライブウェイ」では砂浜がそのまま車道になっている。

大阪からハンドルを東へ向ける。宇治茶で知られる宇治を抜け、信楽焼きで有名な信楽を走り、まだ走っていない国道477号・武平峠で鈴鹿山脈を越えて四日市に入る。海岸沿いは日本有数の工業地帯、様々な工場が海岸に沿って基地のように並んでいる。四日市から進路を北へ変える。工業地帯から一転、岐阜市、郡上市など古い町並みが残る土地が続く。雄大な九頭竜湖を抜けると福井県になる。さらに進むと、久しぶりに日本海が広がった。まっすぐな水平線、広い空、頬に当たる潮風が最高にキモチイイ!!やっぱり海は良い。

相ノ倉合掌集落
展望地から見る相ノ倉合掌集落。道を歩いていると生活音が聞こえてくる。

今回の旅ごはんの目的地は富山県なのでさらに北上する。そういえば北陸は石川県のハントンライス以来だから1年ぶりだな。ずいぶん久しぶりな感じがする。「今回は何にしようか?」いつものようにネットやグルメ雑誌で探しながら色々考えたが、たまにはおいしいのかまずいのか良くわからない中途半端なものよりも、誰もが知っている定番がいいんじゃないかということで、富山の名物「鱒のおすし」にした!

相ノ倉合掌集落
相ノ倉合掌集落の近くの国道。この辺りはバス停まで茅葺屋根でできている。

鱒のおすしは2百数十年の歴史と伝統を持つ富山の保存食で、近年は駅弁として売られるようになり、さらに日本全国にその名が知られるようになった。鱒を酢で味付けした(発酵させない)押し寿司で、平らな木製の曲げ物に笹に包まれて入っているのが特徴。

金沢からさらに能登半島の七尾まで北上。ここから今度は南下して一気に飛騨地方に入った。そこで初めて相ノ倉合掌集落を見学する。合掌造り集落は白川郷が有名で何度か訪ねているが、今回訪ねた相ノ倉は小さな集落でこぢんまりとしていた。それが逆に懐かしい日本の集落という感じでとても良かった。

国道41号で富山市へ向かう。鱒のおすしを作る業者は富山市内に30ほどあるらしいが、それぞれで酢の強さが違ったり、押し加減が違っているという。また鱒の選び方や切り方も違うというから奥が深い。シンプルなものだけに少しの違いが大きな違いになるのかもしれない。

鱒のすし
竹勘の「鱒のすし」の紙パッケージ。レトロなデザインが何ともいえない。

といっても僕は特にどういう味が好きというほど「鱒のおすし」を食べたことがないので迷ってしまう。事前にいくつか調べていたのだが、営業時間を見るとどこの店舗も夕方まで、売り切れたら終了となっていた。市内に入ったのが夕方5時近く、微妙な時間だな〜と思っていたら国道沿いに「鱒のおすし」の文字。とりあえずお店に入ってみると魚介類を売る店で、その一角に「鱒のおすし」が山積みになっていた。やった!

「午後に作ったものなので新鮮ですよ!」お店の女の子が明るく言う。「バイクですか?紙袋よりビニール袋の方がいいのかなぁ?」心使いが嬉しいじゃないか。縦にして積まない方がいいのか?と聞くと、押し寿司なので縦にしても大丈夫だという。

鱒のすし
ナイフで切るとこんな感じ。鱒の食感と酢の加減、ごはんの締り具合が絶妙!
鱒のすし
この色と艶、そしてこのカタチはまさに芸術品。食べるのがもったいなくなる。

リアケースに詰め込むとネットカフェに向かった。今日の宿泊地は市内のネットカフェ。今夜はここでワールドカップサッカーの最終予選をテレビ観戦しながら鱒のおすしを食べるのだ。ブースに座ると早速、箱から「鱒のおすし」を取り出した。木製のフタがゴムで固く締めてある。ゴムを外してフタを開くと酢の香りがプ〜ンと鼻を突く。放射状に並べて包んでいる笹を開くと、一面びしっと敷かれた色鮮やかなピンク色が顔を出した。おいしそう!プラスチックの小型ナイフが付いていたので、それを使って食べやすいサイズ、6等分に切り分ける。厚さは2cm半くらいだろうか。ごはんもぎゅうぎゅうに詰まっている。

彫刻の町
富山の栃波は彫刻の町だ。古い町並みが残る通りは美しい彫刻作品で溢れていた。

いただきます!鱒は意外と肉厚で、酸味も丁度良く食べやすい。鱒の身もお刺身とまでは行かないけど、かなりみずみずしかった。大満足の味だ、見た目よりもごはんの量があるので、お腹いっぱいになった。観ていたサッカーの試合も日本が大勝。上機嫌の夕食となった。ひとりで1つ食べるとお腹いっぱいになるので(今回は冷蔵庫など保存場所がなかった)、何人か集まって一緒に食べるのがおすすめです。

記念撮影
富山の氷見市はマンガ家・藤子不二雄Aの故郷。町中にハットリくんが立っている。

調べてみると、鱒が柔らかいところ、やや乾燥したタイプのところ、酢が効いているところ、生っぽいところなどなど色々あるようなので、いつか食べ比べてみたいもの。さすが富山の名物!といわれる味でした。

日本海
日本海を眺めながら北陸地方の旅を堪能。さあ、次はどこへ行こうかな!?

かんいち的採点表

あじ:

ボリューム:

値段:

鱒のおすし 1,300円(税込)

~今回の旅ごはんinfo~

「竹勘」
住所:富山県富山市掛尾町256-1
TEL: 076-492-0816
定休日:なし

「竹勘」

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