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    2011.12.28 / Vol.09

    カワサキZX-12R

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カワサキ ZX-12R カスタムのトップ
カワサキ ZX-12R カスタム

世界最高峰のスポーツモデルとして名高いNinja ZX-12R。ストックの状態で300km/hオーバーを悠々と達成することからも、最高速チャレンジや高速サーキットが似合うイメージを抱くのが普通だろう。だが、ここライテックの大森店長はこのメガスポーツをショートサーキット向けにフルカスタマイズ。NSRなどの軽量2ストレーサーが主流のショートサーキットを、あえて主戦場としたZX-12Rが生まれたのだ。
このマシンには本来直線が得意なZX-12Rの性格を、直線が短くストップアンドゴーを多用するという、本来の性格と間逆の性質が必要となるショートサーキットへ合わせている。そこには、大森店長のこだわりと、技術がギッシリと詰まっているのだ。

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Point.1  フルカウルは軽量化にも貢献
ルナソーレフルカウル
見た目だけでなく計量化に一役買っているルナソーレフルカウル。ヘッドライトがHIDに換装されているのも見逃せない

一目でわかるカスタムポイントは、エーテックのルナソーレフルカウルだろう。ホワイトとカーボンでまとめられたルックスは、一見するとZX-12Rとは思わせないほどのカッコ良さだ。もちろん見た目だけでなく、このカウルのスムージングされたデザインは空力面にも寄与しているハズだ
「このカウルだけで3キロくらいは軽くなっていますよ。純正のカウルが意外と重たいので。あとホイールはマルケジーニのアルミにしたんですけど、ノーマルに比べたら全然軽いですね。5キロから7キロくらいは軽くなっていると思います。 スーパースポーツのバイクだったらもともとが軽いホイールだから変えても1キロくらいしか変わらないけど、こういったバイクだとホイール替えるだけでも劇的な変化がありますね、バネ下重量の軽減でブレーキも利くようになるしね。」とライテックの大森店長は説明する。
このほかにも、カーボン製のタンクカバーやフロントフェンダーでレーシーなイメージに仕上がっている。

カワサキ ZX-12R カスタム
(左)SSに比べ純正ホイールの重いメガスポーツは、マルケジーニへの変更で大幅な軽量化が望める (右)カーボンタンクカバーで見た目も引き締まる
Point.2  ショートコースよりのセッティング
(上)スプロケ(下)オーリンズのリヤサス
(上)さらにローギヤードにセットされたギア比。スプロケは純正よりさらに大きくなった (下)しなやかな足回りを作り出すオーリンズのリヤサス

ショートコースに合わせて変更されているセッティング。気になるのはこのセッティングの内容だろう。一体どのような工夫がされているのだろうか?大森店長にセッティングの概要をうかがった。
「ギア比はかなりロー側にセットしてあります。もともとスプロケはノーマルの時点で大きめですが、さらに1丁、2丁は大きくしてありますね。これは2速で走るようにしたセッティングです。やはり1速だと突きが良すぎるので、2速で走るようにしました。それでも2速で150キロくらい出るんですけどね」
足回りのセッティングはどうなのだろうか?
「意外かも知れませんが結構やわらかめです。コーナーの立ち上がりでいかにハイサイドを起こさずトルクを路面に伝えるか。その時に車体がうまくグリップするか。そういった点を重視した足回りのセッティングにしています。やはり硬い足回りだと反発が強いので、できるだけよく動いてくれるようなやわらかいセッティングがショートサーキットには合うようです」
大森店長が突き詰めて考え出したこのセッティングが、本来直線重視のメガスポーツをショートサーキット仕様に仕上げたのだ。

Point.3  いかにトルクをコントロールさせるか
(上)チタン製マフラー(下)インジェクションコントローラー
(上)チタン製マフラーは軽量化に貢献している (下)インジェクションコントローラーはシート下に収納されている

エンジンは完全なフルノーマル。エンジンに手を入れなくても、ショートサーキットでは1200ccの大排気量から生み出される豊富なトルクだけで充分だと大森店長は語る。
「ゼファーの1100とかXJRとかCBとか、車体は重いんだけど、ミッションが5速だけのようなトルクの太いバイクが結構ショートコースでは速いんですね。アクセルワークだけで結構走れちゃうから。でもその開閉が難しいんだけどね。いかにそのトルクをコントロールさせるかということですよ」
エンジンはパーシャルからの付きが良くなるように、インジェクションコントローラーで調整している。また、マフラーはストライカー製のチタンマフラーで、軽量化にも貢献している。

Point.4  サーキットでの実力
(上)メーター(下)タイヤ
上)メーターにはラップタイマーが装着される(下)タイヤの溶けた後がサーキット走行の証

筑波のTC1000や茂原ツインサーキットなど、主にショートサーキット中心のレースで活躍しているこのZX-12R。NSRなど2ストレーサーと混じって走ることを考えるとかなりの大排気量のように思える。そもそも何故このバイクを選んだのか聞いてみた。
「オーナーの方の体格が180cm超えるくらいあるんです。普通はショートサーキットだとNSRが速いんですが、それに対抗するのに、重いとダメなんで、大きいバイクじゃないといけないということになったんですね。600ccなんかのバイクだとトルクがなくて、結構ヘアピンの立ち上がりとかがしんどいので、結局トルクのある12Rになったってことですかね」
ちなみに、レース予選ではいつも好タイムを出すものの、未だ優勝経験はないとのこと。TC1000でのLAPタイムはストレートにパイロンを立てた状態で、39秒台前半だそうだ。

Point.6  総評
全長は6メートル

「総重量で言ったら10キロ〜12、3キロは軽くなっていると思います。
それだけでかなり動きが変わってきますね。ライダーも、何グラムか軽量化したかが分かるように集中して乗れる、そういうところが楽しいですよね」
パーツを外したり、交換したりするだけでただ軽くするのではなく、「こうしたいから」という明確な目的をもって軽くするという。ライテクにこだわりを持つ大森店長ならではの考えが詰まっているこのマシン。これでも発展途上なのだそうだ。
「完成したときはたぶん表彰台の一番上に上がるんじゃないんですか。」という大森店長。
このショートサーキット専用ZX-12Rが表彰台の一番高いところに立つ日もそう遠くはないだろう。

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