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    2018.12.28 / Vol.18

    今こそ2ストに乗ろう! 〜今も注目されている2ストレプリカ!〜

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  2ストの人気車種といえば、1980年代に大人気を博した水冷250ccを中心としたレーサーレプリカが多い。毎年、進化したマシンが発表される様は、まるで純レーサーのそれをみているかのようだった。毎年のようにメーカーの優位性が変わり、ごひいきのメーカーが一歩リードするごとに当時のレーサーレプリカ少年たちは一喜一憂していた。

【MVX250F】

  ホンダの水冷2スト250ccレプリカマシンの歴史は、83年に発売開始されたMVX250Fから始まった。このマシンの最大の特徴は、当時の世界GPを席巻していたフレディー・スペンサーが駆るNS500のV型3気筒エンジンをモチーフとした世界初の250cc水冷90度V型3気筒エンジンだ。このエンジンでただひとつ残念なことは、公道マシン用エンジンとして使用する時に起こるリヤバンクのチャンバー配置問題(シート下に2本の太いチャンバーが配されることによって、シートの幅が広くなったりシート高が高くなってしまったり、排気熱でシートが熱くなる等)などから、NS500のフロントバンク1気筒・リヤバンク2気筒とは正反対なフロントバンク2気筒・リヤバンク1気筒のエンジンレイアウトとされていたことだろう。

  それでも、このV型3気筒エンジンから発せられる最高出力は40馬力。最大トルクは3.2kg-mとなり、同社のVT250Fの35馬力、最大トルク2.2kg-mを大きく上回るエンジン性能を誇り、ホンダ250ccモデルのフラッグシップマシンとなった。しかし、ビキニカウル形状やホイールデザインなどがVTと酷似していたり、初期モデルでのトラブル、オイル消費量の多さ、サイレンサーからのオイル飛散の多さなどなどが不評を買うなど、ホンダの強大な販売網をもってしても大ヒットには至らなかった。しかし、最終モデルとなった85年式モデルでは、エンジン系の不評を払拭する改良が加えられ一部のマニアたちにはすこぶる好評を得ていた。

【NS250R/F】

  MVX250Fが発売された翌84年、フルカウルを纏ったレーサーレプリカNS250Rが発売された。エンジンがGPレーサーレプリカだったMVX250Fに対して"スタイルがレーシーではない"という声が多くあがったことなどで、ようやく待望のフルカウルマシンNS250Rが登場した(NS250FはRをネイキッド化したもの。細部の仕様もRとは多少異なる部分もある)。エンジンは、純レーサーであるRS250Rと同時開発されたという90度V型2気筒で、排気量はもちろんボア・ストロークまでRS250Rと同じという徹底ぶり。さらにメッキコーティングされたアルミシリンダーなどエンジン内部やフレームまでもがRS250Rに準じた作りとなり正にレーサーレプリカというマシンに相応しい仕様となった。

  1986年には、前年の世界GPで500ccと250ccクラスでダブルチャンピオンタイトルを獲得したフレディー・スペンサーを記念したロスマンズカラーモデルが限定発売され大人気を博した。

【NS400R】

  MVX250Fの兄弟車として開発されていたと噂されていたMVX400F。そのカタログやオプションパーツなどのコピーがリークし、雑誌に掲載されたりしたほど開発が進み発売直前だったとの話しもあったが、ホンダが発表した400ccの2ストマシンは、NS250Rと見間違うかのようなスタイルを有するNS400Rだった。
エンジンは、MVX250Fと同レイアウトの90度V型3気筒、スタイルはレーサーのNSのようなレプリカスタイル! これぞまさに"NS500レプリカマシン"となり、ホンダ2ストレーサーファンを喜ばせた。しかし、ここまでNS500に似せているのに、なぜ排気量が500ccではないのか? という疑問は自然に沸いてくるが...。

  当時は取得するのに大変な苦労を強いられた大型自動二輪免許でしか乗れない"過激過ぎるGP500クラスの500ccレプリカマシン"を発売したメーカーと比べて、中型自動二輪免許(当時)で乗れるGP500レプリカマシンとして発売されたことは、一部のマニアからは「ホンダの良心」と言われていたこともあった。だが、250ccクラスのマシンとは比較にならないパワーとトルクでまるで大型バイクのような加速感が味わえ、瞬く間に中免ライダーたちを虜にしていった。ちなみに、最高出力が国内仕様ではいわゆる自主規制によって59馬力だったが、輸出仕様では72馬力だったとか!

【NSR250R】

  1986年、NS250Rの後継車として登場した初代NSR250R(MC16)。見た者に強烈なインパクトを与える目の字断面のアルミ製ツインスパーフレームやレーサーのような吸気方式を採用し、NS250Rよりもさらに純レーサーのRS250Rに近い構成で発売された。その印象は、"RS250Rに保安部品をつけただけのマシン"といったもので、超過激すぎるこのマシンはプロダクションレースや公道でもその速さを見せつけた。

  1988年1月に発売開始された二代目NSR250R(MC18)。俗にいう「88モデル」で、スピードリミッター無しの最終モデルとなる。二輪車で世界初となるコンピューター制御のキャブレター(PGMキャブレター)を採用し、RCバルブ−2(可変排気孔バルブシステム)、オイルポンプなどコンピューター制御システムを採用している。フレームは、極太の異形五角形断面材によるアルミツインチューブフレームとし外装は空力特性に優れたフルカウルや大型のリヤカウルとしている。また、マグネシウムホイールと乾式(多板)クラッチが標準装備された「NSR250R SP」も発売された。さらに、ロードレースのTT--F3用キットパーツ組込み済のマシン「NSR250RK」も発売され、エンジン性能は純レーサーのRS250に匹敵するほど高くなり、同じクラスの4ストローク400ccマシンを置き去りにする場面も多々あったほどだった。

  1990年2月にリリースされた三代目NSR250R(MC21)。このマシンの特徴は、カウル形状やスイングアーム形状などの変更を受けて、前モデルから大きくイメージを変えてきた。具体的には、スラントノーズ化したフロントカウル、そこに収まるヘッドライト形状が薄型幅広形状の横長となり2灯式ヘッドライトが装着された。スイングアームには、前年のNSR500に採用したガルアーム(チャンバーとの干渉を避けるためにへの字形状とされたスイングアーム)となった。また、エンジン内部の主要部品やコンピューターも改良が行われた。

  同年4月には、前後にマグネシウムホイールが標準装備されたSPモデルが発売。翌1991年にはSPモデルをベースにSTDモデル用ミッションを組込んだり、乾式クラッチ等を採用したSEモデルが発売された。また、MC21の最終モデルイヤーとなった1992年7月には、SP/フラッシュカラー・スペシャルが限定900台で発売された。

  1993年、ついに最終モデルとなる四代目NSR250R(MC28)が発売された。このモデルの最大のニュースは、MC21まで45馬力だった最高出力がいわゆる自主規制の下、40馬力に引き下げられてしまったことだ。しかし、オーナーたちの多くは社外品のチャンバーなどに交換して、下がってしまった馬力を取り戻す作業を行った。また、PGMメモリーカードというカードキーが採用され、レース用カードを使用することでマッピングが変更されエンジン特性をレース用に変えることができるなど新しい試みも採用されていた。また、スイングアームには片持ちのプロアームとなった。
発売されたグレードは、スタンダード仕様のSTDをはじめ、MC21同様、SE、SPがラインナップされていた。

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