BBB MAGAZINE

  • 藤原かんいち電動バイク世界一周 夢大陸オーストラリア編

    2008.11.23 / Vol.08

    「ゴクラク温泉バンザイ」

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    藤原かんいち

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    藤原かんいち

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    モトラ

VOL.08 「ゴクラク温泉バンザイ」[夢大陸オーストラリア - 番外編 -]

ノーザンテリトリー州の州都、アリス・スプリングスの何でも簡単に手に入る、ラクチン生活に浸っていると、次第にアウトバックの何もない、不自由な日々と荒涼とした世界が恋しくなる。普通に考えると「まさか」と思うのだが、結局、人間はないものねだりだということなのだろう。

「これが舗装道路?」
この写真を見れば、僕が「これが舗装道路?」と叫んだ意味がよく分かるはず

ということで、3日間ほどの滞在でアリス・スプリングスを離れ、次の目的地、ティモール海に面する町ダーウィンへ向かった。大陸を縦断するスチュワート・ハイウェイの旅が再び始まる。
アリス・スプリングスを出た途端、路面から伝わる振動が激しくなった。止まって路面を見ると小石を引き詰めて固めているだけ、まるで道路版「雷おこし」のよう(笑)。同じ舗装道路でも日本とは雲泥の差がある。
さらに舗装の道幅も一車線分しかなく、車同士がすれ違う場合はお互いが片輪を路肩に落とて通過することになる。これがアウトバックのルールなのだ。それなら最初から二車線分舗装すればいいだろ、と思うのだが、交通量を考えるとこの方が合理的なのだろう。国によって常識とはは変わるモノなんだな。
「アイタタタタタタタッ...、くそ~っ」
絆創膏の足をさする。虫歯の腫れは1週間で奇跡的に引いたが、今度はエアーズロックでつくった足のマメが潰れ、痛くてブーツが履けなくなってしまった。そんなわけでユララからは砂漠だというのにビーチサンダルというアンバランスなファッションで走る。

スチュアートハイウェイをトコトコ走っていると、路肩に見覚えのある車が止まっていた。荷台のバイクで昼立ち寄ったエリオットの町で見かけた車であることがわかった。近づくと運転手がコーヒーカップを高く上げて「コーヒーを一緒に飲まないか?」と大声で叫んだ。
「サンキュー!」と笑いながらバイクを止めて、僕は早速コーヒーをご馳走になった。かなりのバイク好きらしく、アリススプリングスで買った中古バイクを僕に見て欲しいという。ホンダ製なので日本人なら詳しいと思ったのだろう。
まあ確かにバイクツーリングは好きだけど...僕はバイクのメカ系には滅法弱いんだよなぁ...とつぶやきながら、荷台に乗り込む。そのバイクはかなり朽ち果てていて、見た目は20年位前のモデルのよう。エンジンにはHONDAと444cm3の文字が刻まれているが、残念ながら車種は分からなかった。
どっちにしても正確なところは不明だが、200ドル(約2万円)は安い。「いい買い物だ、ユーはホントにラッキーだよ!」僕がそう言うと、男は満面の笑み満足そうに、そうかそうかと頷いた。

キャビン&ペータ夫妻と記念撮影

キャビン&ペータ夫妻と記念撮影
マタランカの温泉で親しくなったキャビン&ペータ夫妻と記念撮影。

ダーウィンが近づくに連れて徐々にアップダウンが多くなり。周りも背の高い木が目立つようになった。どうやら乾燥地域を抜けて、熱帯地域に入ったらしい。気温も連日30度を超えほど高くなり、メルボルンでガタガタと寒さに震えていたのがウソのよう。
昼、マタランカに到着。そこはオーストラリア人から、ここに「温泉」があると聞いて楽しみにしていた場所だった。
オーストラリアの温泉...想像がつかないけど、どんな感じだろう? ワクワクしながら駐車場にバイクを止めた。大きな公園になっていて案内版を見ると、キャラバンパークも隣接していた。

「おおおおおっ!」
な、な、な、何だ、今のは!? 僕のすぐ目の前を、腰をフリフリしながら水着の女性が歩いて行くではないか。ジャングルで水着とは...ものすごいギャップだ。久しぶりに見る好色の光景に電流が走る。僕は水着に釣られて予定変更、泊まることにした(笑)。
ジャングルを3~40m歩くと、川をせき止めて造られた大きなプールが現れた。北海道ような大自然の露天風呂を想像していたのに、周りはコンクリートで固められ人工的だったのでガッカリ。
だが、周りの自然は文句ナシに素晴らしく、熱帯植物に囲まれまさにジャングル風呂の雰囲気。荒涼とした砂漠のオーストラリアもいいが、トロピカルのオーストラリアもなかなか。
しかし、日本の温泉とは違いこっちは完全にプール。裸になってジャブジャブ洗いたい気持ちをグッと抑え、プールの中で目的もなくプカプカと浮かぶ。何とも不思議な感覚だが、オーストラリアで温泉に入れただけというだけで大満足だった。

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