BBB MAGAZINE

  • 藤原かんいち電動バイク世界一周 夢大陸オーストラリア編

    2008.11.24 / Vol.21

    「しつこいオーストラリアのハエに辟易」

CREDIT

    • ライター
    • 執筆

    藤原かんいち

    • 撮影

    藤原かんいち

    • バイク

    モトラ

VOL.21 「しつこいオーストラリアのハエに辟易」[夢大陸オーストラリア - 番外編 -]

ジャリ道をトコトコと走っていると、遙か前方に車と人影らしき姿が見えてきた。車というか人を見るのは今日初めて...一体何をしているんだろう? 近づいてビックリ、4人の男女が一列に並び、僕に向かってカメラを構えているではないか。

キャンプと焚き火
キャンプと焚き火は毎日の日課。ブーツをバイクに乗せているのはサソリ対策。

驚いてバイクを止めると、4人とも大喜びで僕を迎えてくれた。
何かと思えば、ひとりの中年男性が興奮気味に150km手前にあるスタンドの人から、小さなバイクでオーストラリア一周している日本人がいるという話を聞き、待っていたという。何もない不毛の大地で、わざわざ僕を待っていたとは感激だ。
話をすると4人は2組の夫婦で、オージーらしい気さくで楽しい人達だった。30分ほど立ち話、僕が塩水しか持っていないと知ると、わざわざ車のトランクからウォータータンクを出し、大量の飲料水を分けてくれた。
そんなとき僕はたくさんの人達の親切や好意によって旅が続けられていることを改めて知るのであった。
道はジャリ道から再び固く白い土の路面変わった。牛のフンがポツリポツリ落ちているな...と思ったら、案の定牛が現れる。川が現れるともの凄い数になった。ブラッズビルトラックロードに入ってから、動物は見かけなったのに...街が近づいている証拠だろう。
それにしても巨体を道の真ん中にドーンと座っているとスゴイ迫力、普通バイクを見ると牛たちの方が逃げて行くはずなのに、「何だおまえ?」という感じで微動だにしない。逆にこっちがオドオドしてしまう。まさか襲ってくることはないと思うが、牛の気を荒立てないように、牛たちの間をソーッとすり抜けて行く。
「ふうっ、ああ怖かった...」
冷や汗がタラリ流れる。

夕刻たどり着いたブラッズビル

木陰で僕が来るのを待っていた4人
スタンドで怪しい日本人の噂を聞き、木陰で僕が来るのを待っていた4人。

夕刻たどり着いたブラッズビルは人口100人の小さな町だった。クックを一回り小さくした感じ。...しかし、こんな町がオーストラリアの全土地図に堂々と載ってしまうのだから...オーストラリアはとんでもないところだ。
テントで一泊、翌朝200km先の町にスタンドがあることを確認して出発する。昼になると枯れ木を集めて焚き火をつくり紅茶を沸かし、パンと一緒に胃袋に流し込んだ。
それにしてもシンと焚き火をするようになってから、焚き火のおもしろさにすっかりはまっている。ブッシュキャンプの夜はもちろんのこと、昼まで焚き火をしているのだからかなりの重症だ。
オーストラリアの木は乾燥しているので簡単に火がつくし、馴れると意外と便利なので、病みつきになる。それに映画のクロコダルダンディーみたいでカッコイイし。

ハエはどこに隠れているんだろう

しかし、このところはカッコ良くは行かなくなっている。ブッシュで休憩をすると30度を超える暑さのうえに、まとわりつくハエの数が半端じゃないからだ。クイーンズランド州に入ってから特に増えた気がする。休憩するたびにどこからか数十匹、いや数百匹のハエが集まってきて、水分を求めて僕の目に、鼻に、口に、そして耳にたかってくるからたまらない。 日本のハエと違って大陸的なのかノホホンとしていて、手をパチンと叩くと3匹ぐらい簡単に取れてしまう、しかし、次から次に集まって来るのできりがない。
とてものんびり休憩できる状況ではないので、食事を大慌てで済ませ、ハエから逃げるように出発しなければならなかった。休憩のつもりが走っているときよりも大変だったりして、アハハハ...。
それにしても見渡す限り何もない砂漠のなか、一体ハエはどこに隠れているんだろう。
不思議に思う。
夜になるとテントを叩く雨の音。おかしいなぁ...さっきまであんなにいい天気だったのにな?と思いながらファスナーを開けると、何と無数の虫がテントの明かりに集まっていた。雨と思っていた音は無数の小さな虫がテントにぶつかる音だった。
それにしてももの凄い数だ。オーストラリアは何から何までスケールが違う。

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