BBB MAGAZINE

  • 藤原かんいち電動バイク世界一周 夢大陸オーストラリア編

    2008.11.23 / Vol.14

    「思い出のパースを後にして」

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    藤原かんいち

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    藤原かんいち

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    モトラ

VOL.14 「思い出のパースを後にして」[夢大陸オーストラリア - 番外編 -]

パースの街でシンと2ヶ月ぶりの劇的再会を果たしてから、しばらくシンと共に過ごした。シンが滞在していた安宿に転がり込んだのだが、ヨーロッパ系の旅行者ばかりで公用語は英語、シン以外は全て英語なので僕はヒーヒーだった。そんな僕に比べてシンは流暢な英語を話すのでビックリ。英会話学校へ通っていたとはいえ、ポートオガスタのころと比べると目の玉が飛び出すくらいに上達していた。そんなシンを見て、自分の英語の低レベルさに自信喪失する。自分ももっと頑張らなくては。

キャンプ生活
オーストラリアの旅、8割以上がキャンプ生活だった。

僕はこれからカルグリーを経由してナラーバー平原の鉄道沿いを進み、スチュアートハイウエイ沿いのグレンダンボーへ出る予定。
当初はこのルートはかなりハードなので行こうかどうしようか迷っていたが、シンに再会したことで行く決心が固まった。
一方のシンも同じくカルグリーを経由して、地図にも載っていないような内陸のダートルートを辿り、エアーズロックへ向かうという、これまたハードな旅である。
ふたりともカルグリーへ向かうので、パースを別々に出てもどこか途中で会うだろう、2度あることは3度あるというし...道は一本だし...。前回の別れとは違い、今回は「こんどはワバトンミッション辺りで会うかもなぁ」と再会の期待を込めて別れる。
まずはお世話になったロッドさん宅へ出向き、お礼を告げてからパースを離れる。街が遠くなるに連れて、これから本当の意味で冒険の旅が始まるんだな...そんな気持ちが心の奥の方からじわじわと込み上げてきた。
「よし、やるぞ!」

シンの自転車と分かりビックリ!

坂本真一(シン)と最後のキャンプ

カルグリーへ向かう国道94号沿いは緑鮮やかな牧草地が続き、北海道を彷彿とさせる風景が続いた。内陸の殺伐とした荒野と違い、風景に潤いがあり人間を包み込む優しさがある。人間はこういうところに住むべきなんだな、しみじみ思う。
パースを出て3日目。そろそろ休憩しようかとパーキングエリアを覗くと、珍しく旅行者らしき自転車が止まっていた。少しずつ近づいてゆくと、それがシンの自転車と分かりビックリ!
「あははは...やっぱりまた会ったか」
「シンやけに早いじゃん。僕の方が先にパースを出発したのに、どうして自転車のシンが先に着いてるんだ?」
「このルートは一回走ってるから、途中で車にピックアップしてもらったんだ」
「なるへそ、そういう事かいな...」
たき火で沸かしたお茶をすすりながら、冗談半分で僕がヒモでシンの自転車引っ張るから一緒に行こうよ話すと、徐々にふたりとも本気になってきた。
通りがかりのトラックの兄ちゃんからロープをもらうと、一方をリアキャリアにくくりつけ、もう一方を自転車のハンドルの中心に引っかける。試しにゆっくり走り出すと...これがなかなかうまい具合に進むではないか。
「いいよ、これは行けるよ!」
「このままナラーボー横断しちゃおうか、あはははは!」
てなわけで、怪しいふたり旅が始まった。

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